就労継続支援A型事業所なら“口頭指示が苦手”でも大丈夫 | APDの不安に寄り添う働き方ガイド

はじめに

「口頭での説明がうまく聞き取れない」

「何度も聞き返してしまい、申し訳なく感じる」
そんな悩みを抱えていませんか。
APD(聴覚情報処理の困難さ)がある方の中には、耳は聞こえているのに、言葉の聞き取りや理解に時間がかかるという特性を持つ方がいます。
特に仕事の場面では、口頭指示が中心になることも多く、「働きづらさ」につながってしまうこともあります。
A型事業所では、一人ひとりの特性に配慮しながら働ける環境が整えられています。
この記事では、APDのある方が安心して働くためのポイントや、A型事業所で受けられる支援や利用までの流れ、よくある質問(FAQ)まで分かりやすく解説します。
目次
1.🎧 APDの特性と働く上での課題

APDは、外見からは分かりにくいが多く「なぜうまくいかないのか」「どうして自分だけが苦しいのか」と悩んでしまう方も少なくありません。
しかし、働きづらさの背景には、本人の努力不足ではなく、情報の受け取り方の特性と職場環境との相性が関係していることがあります。
ここでは、APDの主な特性と、仕事の場面でどのような課題が生じやすいのかを整理していきます。
▶APDとは
APDとは、「聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder)」の略称です。
耳そのものに大きな異常がない場合でも、聞こえてきた音や言葉を脳でうまく整理・理解することが難しい状態を指します。
たとえば、
- 周囲が騒がしいと、相手の声が聞き取りにくい
- 長い口頭説明を覚えていられない
- 似た音の聞き間違いが多い
- 早口や複数人での会話が苦手
といった困りごとが見られることがあります。
▶APDのある方が働く上での課題
APDの特性は、見た目では分かりにくいため、職場での困りごとが「個人の問題」と受け取られてしまうこともあります。
ここでは、働く中で負担になりやすいポイントを整理します。
🗣️ 指示の受け取りに時間がかかる
例えば・・・
- 口頭での説明を一度で理解しきれない
- 複数の指示が重なると混乱しやすい
- 聞きながらメモを取ることが難しい
結果として、作業開始までに時間がかかることがあります。
⚠️ 聞き間違いによるミスへの不安
例えば・・・
- 似た音を聞き違える
- 数字や固有名詞を正確に聞き取れない
- 確認不足と思われることへの恐れ
ミスそのものよりも、「また間違えるのでは」という不安が大きな負担になることがあります。
🤝 周囲に理解されにくい
例えば・・・
- 努力不足と誤解される
- 集中していないと思われる
- 見た目では分かりにくいため説明が難しい
特性が見えにくいことが、働きづらさにつながる場合があります。
🧠 疲労が蓄積しやすい
例えば・・・
常に聞き取ろうと強く集中するため、
- 強い疲労感
- 業務後の消耗
- 頭がぼんやりする感覚
が起こりやすい傾向にあります。

自分の特性を知り、どんな場面で負担を感じやすいのかを整理することは、無理なく働き続けるための第一歩になります。
A型事業所なら障がいの特性に配慮を受けながら働けるので、安心して続けることができます。
📝参考外部リンク
LiD / APD 診断と支援の手引き (2024 第一版 )
2.🏢 就労継続支援A型事業所とはどんな場所?

「一般企業で働くのは少し不安がある」
「自分の特性に配慮してもらえる環境で働きたい」
そう感じている方にとって、選択肢のひとつになるのが就労継続支援A型事業所です。
体調や特性に合わせた支援を受けながら、無理のないペースで仕事を続けやすい環境が整えられています。
ここでは、就労継続支援A型事業所の特徴について分かりやすくご紹介します。
▶A型事業所の対象者となる方
具体的には、以下のような条件を満たす方が対象となります。
A型事業所の対象者
- 精神障がい、身体障がい、知的障がい、発達障がいなどの障がいがある方
- 原則18歳以上65歳未満の方
- 難病指定を受けている方
- 医師の診断書や自治体の判断で支援が必要と認められた方
▶A型事業所の特徴とは
就労継続支援A型事業所とは、障がいや難病のある方が、支援を受けながら働くことができる福祉サービスのひとつです。
事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が保障された形で働きます。
一般企業と同じように仕事をしますが、
- 支援員がそばでサポートする
- 体調や特性に配慮した業務調整がある
- 困りごとを相談しやすい環境が整っている
のような特徴があります。
A型事業所は、特性に合わせた配慮を受けながら働く力を少しずつ伸ばしていくことを目的とした場所です。
そのため、「いきなり一般就労は不安」「まずは自分のペースで働く経験を積みたい」と考える方に選ばれています。
📝A型事業所について詳しくはこちらをご覧ください。
3.📝 APDのある方への具体的な配慮例

APDのある方にとっては、「どう働くか」だけでなく、「どんな環境で働くか」がとても大切です。
就労継続支援A型事業所では、特性に合わせた配慮が行われています。
ここでは、実際に取り入れられている主な配慮事例をまとめます。
▶APDのある方に対する配慮の例
A型事業所ではAPDのある方に対して次のような配慮が行われています。
※なお、必要な配慮内容によって、対応できる支援や設備は事業所ごとに異なります。
- 📝 指示を“見える化”する工夫
- ・作業手順をマニュアル化する
・チェックリストを用意する
・口頭指示だけでなく、メモやチャット、作業指示書で共有する
APDのある方は、耳から入る情報を整理することに時間がかかる場合があります。
そのため、口頭だけで指示を受けると、理解が追いつかなかったり、後から思い出せなくなったりすることがあります。
そこで有効なのが、作業手順を文章や図で示したマニュアルなどの、「視覚情報」として残す工夫です。

- 🔁 確認しやすい仕組みづくり
- ・指示後に復唱の時間を設ける
・不明点をその場で確認できる雰囲気づくり
・定期的な面談で困りごとを整理する
APDのある方は、「聞き返していいのだろうか」と遠慮してしまうことがあります。
しかし、確認不足によるミスを防ぐためには、確認できる環境づくりが重要です。
指示のあとに復唱する時間を設けら足り、「分からないことは聞いて大丈夫」という雰囲気があると、不安を抱え込まずに済みます。

- 🔇 作業環境への配慮
- ・比較的静かな席への配置
・イヤーマフやノイズ対策の相談
周囲の雑音や複数人の会話が重なる環境では、音の選別が難しくなり、強い疲労につながることがあります。
そのため、できるだけ人の出入りが少ない場所に席に配置してもらうだけでも、聞き取りの負担は大きく軽減されます。
また、事業所によってはイヤーマフや耳栓などのノイズ対策について相談できる場合もあり、集中力の消耗を抑えながら作業の安定にもつながります。

- ⏱ 業務量・スピードの調整
- ・一度に多くの業務を詰め込まない
・段階的に仕事を増やしていく
・理解度を確認しながら進める
APDのある方は、聞き取りや確認に多くのエネルギーを使うため、見えない疲労が蓄積しやすい傾向があります。
そのため、最初から多くの業務を任せるのではなく、できる範囲から少しずつ広げていく方法が取られることがあります。
大切なのは、「速さ」よりも「確実さ」。
急がせるのではなく、その人に合ったペースで積み重ねていくことが、長く働き続けるための土台になります。


A型事業所はすべて同じではありませんが、特性に合わせた配慮を相談できる環境があることは大きな特徴です。
APDがあっても、「合う環境」であれば力を発揮できる可能性は十分にあります。
📝関連記事はこちらから
APD(聴覚情報処理障害)でも大丈夫!聞き取りに不安がある方のためのA型事業所活用法
4.💼A型事業所で出来るおすすめの仕事

就労継続支援A型では、APDのある方の特性に合った様々な仕事が用意されています。
ここでは、比較的取り組みやすいとされる仕事の例をまとめます。
▶おすすめの仕事の例
A型事業所では次のような仕事が用意されています。
※なお、事業所ごとに用意されている仕事は異なります。
- 💻 パソコン作業
- ・データ入力
・アンケート集計
・文字起こし
・画像のチェック作業
指示が文章や画面上で確認できることが多く、視覚的に情報を整理しながら進められます。
会話中心の業務ではない場合が多く、自分のペースで集中して取り組みやすい点が大きなメリットです。

- 📦 軽作業
- ・商品の仕分け
・部品の検品
・袋詰め、箱詰め
・シール貼り
作業工程が決まっていることが多く、一度覚えれば繰り返し取り組めます。
写真付きマニュアルや見本が用意されている場合もあり、目で確認しながら進められます。

- 🧹 清掃業務
- ・オフィス清掃
・トイレ清掃
・ごみ回収
・備品の補充
担当エリアや作業内容が明確で、流れが比較的シンプルです。
一人または少人数で行うことが多く、会話量が少なめの現場もあり、静かな環境で落ち着いて作業できます。

- 🧵 ハンドメイド製作
- ・アクセサリー制作
・縫製作業
・小物制作
作業中の会話が比較的少なく、静かな環境で黙々と取り組める、自分の手で形にしていく達成感が得やすく成功体験を積み重ねやすい仕事ともいえます。
丁寧さや集中力を活かしやすい分野であり、「コツコツ作業することが好き」「細かい作業に没頭できる」という方には特に相性のよい仕事です。


同じ仕事内容でも、事業所によって環境は異なるので、見学や体験を通して、「自分に合っているか」を確認することが大切です。
自分の特性に合った場所を選ぶことが、安心して続けられる働き方につながります。

当事業所トライアングルでは、SNS代行を専門としており、ブログ作成、Instagram、TikTok、YouTubeの動画編集、デザインなどの業務を行っております。こちらの「仕事の内容」ページもご覧ください。
5.🌼無理なく仕事を続けるための4つのヒント

ここでは、無理なく働くための方法について解説します。
A型事業所での配慮は大きな支えになりますが、安定して働き続けるためには、自分なりの対処法を持っておくことも大切です。
▶無理なく働き続けるために
① 📁仕事前の“準備ルーティン”をつくる
② 🧩自分の特性を知る
③ ⏳余裕を持ったスケジュール管理
④ 🌙回復時間を意識的に確保する

配慮してもらうことに加えて、自分に合った準備や休み方を知っておくことで、負担は軽くなります。
大きなことをする必要はありません、小さな工夫を積み重ねることが安心して働き続ける力になります。
📝関連記事はこちらから
「続けられるかな…」を解決!A型事業所でやる気を維持する9つの実践ガイド
6.🌱A型事業所を利用するまでの流れ - 安心の7ステップ

「利用してみたい」と思ったら、どのような手続きが必要なのでしょうか。
ここでは、利用開始までの基本的な流れを7つのステップで解説します。
- ①情報収集・相談
まずは、お住まいの地域の相談窓口に連絡し、A型事業所の利用について相談することから始めます。
・ハローワーク:障害者専門窓口(専門援助部門)では、障害のある方の就職相談やA型事業所の求人紹介、就労に関する情報提供などを行っています。
働き方の希望や就労状況について相談できる窓口です。
・市区町村の障害福祉窓口: 障害福祉サービスに関する相談を受け付けています。
・障害者就業・生活支援センター(通称:なかぽつ): 障害のある方の就業面と生活面の一体的な支援を行う機関です。
・相談支援事業所: サービス等利用計画の作成支援など、障害福祉サービス全般の相談・調整を行います。
これらの窓口で、あなたの状況を伝え、A型事業所の概要や利用条件、手続きの流れについて情報収集を行いましょう。

- ②事業所の見学・体験
いくつかのA型事業所の情報を集めたら、実際に興味のある事業所を見学・体験利用することをおすすめします。
見学:事業所の雰囲気、行われている仕事内容、職員の対応などを直接確認できます。
気になることは積極的に質問しましょう。
体験利用: 実際に数日間、業務を体験してみることで、自分に合っているか、無理なく続けられそうかなどを判断できます。
この段階で、「どんな仕事をしてみたいか」「どんな支援があれば安心か」などを具体的にイメージしてみましょう。
気になるA型事業所を見学したり、体験利用を通じて、実際の職場環境や仕事内容を自分の目で確かめてみましょう。

- ③面接・適性確認
事業所で面接を受け、働く意欲や体調、適性などを確認します。
面接に合格すれば次のステップに進みます。

- ④障害福祉サービス受給者証の申請
面接通過後、障害者手帳や医師の診断書を用意し、市区町村の福祉課などに「障害福祉サービス受給者証」の申請を行います。
障害福祉サービス受給者証を申請するには、サービス等利用計画書が必要です。
相談支援専門員が、あなたの希望や状況に基づき、どのようなサービスをどのように利用するかをまとめた「サービス等利用計画案」を作成します。
この計画は、あなたがA型事業所で働く上で非常に重要な指針となります。
ご本人やご家族が作成して申請することも可能です。
市区町村の福祉課に提出し、審査の後、受給者証が発行されます。
※この受給者証は、障害福祉サービスを利用するために必須のものです。大切に保管しましょう。
📝関連記事はこちらから
【完全ガイド】就労継続支援A型を利用するには?障害福祉サービス受給者証の取得方法と注意点を徹底解説!

- ⑤雇用契約を結ぶ
受給者証の取得後、正式に事業所と雇用契約を結びます。契約内容や勤務条件について説明を受け、納得した上で契約を進めます。

- ⑥個別支援計画の作成
支援員と相談しながら、働き方や支援内容を具体的に計画した個別支援計画を作成します。

- ⑦利用開始
支援を受けながら実際に就労を開始します。
定期的に面談や計画の見直しを行いながら、働きやすい環境づくりを進めます。

まずは事業所やお住まいの地域の相談窓口での相談をしましょう。
ご利用には障害福祉サービス受給者証が必要となります。
この流れは一般的なもので、自治体や事業所によって多少異なる場合があります。
7.❓ よくある質問(FAQ)

-
障害者手帳を持っていなくても利用できますか?
-
A型事業所の利用には、「障害福祉サービス受給者証」が必要です。
手帳がない場合でも、医師の診断書や意見書があり、自治体が「支援が必要」と判断すれば受給者証が発行され、利用できるケースがあります。
まずは自治体の窓口へご相談ください。
📝参考(外部)リンク
京都市:障害福祉施策情報 - 障害福祉サービス等
-
聞き間違いが多くて不安です。大丈夫でしょうか?
-
もちろん大丈夫です。
A型事業所では、APDのある方に対して、さまざまな配慮が行われています。
たとえば、
- 口頭だけでなく筆談やメモで伝える
- 作業手順を視覚的に示す
- ゆっくり・はっきり話す
など、聞き取りやすさを意識した工夫が取り入れられている場合があります。
-
体力や集中力に不安があります。
-
A型事業所では、週20時間を目途に短時間から働くことができます。
在宅勤務ができる事業所もあるので、事前に相談してみましょう。

当事業所トライアングルでは、在宅での就労にも対応しています。
「通所が難しい」「体調に合わせて自宅で働きたい」という方でも、安心してお仕事に取り組める環境を整えています。
メールや電話を通じてスタッフが丁寧にサポートしますので、離れていても一人で悩むことなく、安心して働き続けることができます。
-
見学では何を確認すればいいですか?
-
見学時には、
- 作業中の音環境
- 指示の出し方(口頭中心か、書面があるか)
- 相談しやすい雰囲気か
- 休憩の取り方
などを確認するとよいでしょう。
「自分が安心して続けられそうか」という点を大切にしてみて下さい。
8.🌈まとめ

APDがあるからと言って働くことをあきらめる必要はありません。
就労継続支援A型事業所は、一人ひとりの特性に合わせて働き方を調整できる場所です。
指示の出し方、業務内容、作業環境、勤務時間などを相談しながら整えていけることが、大きな特徴です。
A型事業所は一つではありません。
それぞれに特色があり、雰囲気も支援体制も異なります。
あなたに合う事業所は、必ずあります。
焦らず、自分のペースで安心できる環境を選んでください。
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
就労継続支援A型事業所(京都市)|はたらきまひょ
🌈“やってみたい!”を応援する場所、トライアングルへようこそ!

💡「トライアングル」ってどんなところ?
名前に込めた想い──
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🏢事業所のご案内
🔹トライアングル藤森(就労継続支援A型事業所)

〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町840 セントラルプラザ1階
📞075-644-4123
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
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🚶JR奈良線「JR藤森駅」 徒歩20分
🚌市バス「藤ノ森」停留所 徒歩2分
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〒612-8446
京都市伏見区竹田中内畑町2番地 堀田ビル3階
📞070-3272-4349
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
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🚶近鉄・地下鉄「竹田駅」 徒歩8分
🚌市バス「竹田内畑町」停留所 徒歩1分
各事業所へのアクセスは「アクセス情報」をご覧ください。



