高次脳機能障がいでも働ける?A型事業所の仕事内容・支援・利用方法をやさしく解説

はじめに
「働きたいけれど、自分に合った仕事が分からない…」
このような悩みを抱えている高次脳機能障がいのある方も少なくありません。
高次脳機能障がいは外からは見えにくい特性も多く、働くことに対して不安や戸惑いを感じやすい障がいのひとつです。
そんな方でも安心して働くことができるのが、就労継続支援A型事業所です。
この記事では、高次脳機能障がいの主な特性・働く上で直面しやすい課題・A型事業所の仕組みと特・利用までの流れ・よくある質問(FAQ)について、分かりやすく解説していきます。
自分に合った働き方を見つけるための一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.🧩 高次脳機能障がいの主な特性

ここでは、高次脳機能障がいの特性について解説していきます。
高次脳機能障がいは、事故や病気などによって脳にダメージを受けたことで、記憶や注意力、感情のコントロールなどに影響が現れる状態です。
外見からは分かりにくいことも多く、本人や周囲が戸惑いを感じることも少なくありません。
そのためまずは、高次脳機能障がいについて理解することが大切です。
▶高次脳機能障がいの主な特性
高次脳機能障がいは、脳卒中や事故などで脳が損傷し、認知機能障害が起きる障がいです。
主な症状には、次のようなものがあります。
高次脳機能障がいの症状
- 🧠 記憶障がい:新しい情報を覚える力が弱まり、数分前の指示を忘れたり、同じ質問を繰り返したりすることがあります。
- 👀 注意障がい:一つのことに集中し続けるのが難しくなったり、周囲の音や動きにすぐに気を取られたりします。
- 📋 遂行機能障がい:計画を立てる、優先順位を決める、効率よく段取りを組むといった一連の流れがスムーズに運ばなくなります。
- 💬 社会的行動障がい:感情のブレーキが効きにくくなって怒りっぽくなったり、逆に意欲が湧かずに自発的な行動が減ったりします。

これらの特性は人によって現れ方や程度が異なりますが、決して「努力不足」や「性格」の問題ではありません。
特性を理解し、環境やサポートを工夫することで、できることを活かしていくことができます。
📝参考外部リンク
高次脳機能障害ってなんだろう?:国立病院機構 東京病院
2.💼 働く上で直面しやすい4つの課題

ここでは、高次脳機能障がいのある方が働く場面で直面しやすい課題について見ていきます。
高次脳機能障がいの特性は、日常生活だけでなく仕事の場面にも影響することがあります。
そのため、働く中でさまざまな困難を感じることがあります。
▶働く上で直面する4つの課題
職場という複雑な環境では、日常生活以上に脳のエネルギーを消費します。
そのため、一般就労の場では以下のような具体的な課題に直面し、自信を失ってしまうケースが少なくありません。
働く上で直面する課題
- マルチタスクへの対応
「電話を取りながらメモを書く」「接客しながら在庫を確認する」といった並行作業でパニックになりやすい傾向があります。 - マニュアル外の出来事
予期せぬトラブルや急な予定変更が起きると、頭が真っ白になり、どう動けばよいか判断できなくなることがあります。 - 易疲労性(疲れやすさ)
脳が常にフル回転しているため、見た目以上に疲労が激しく、午後になると急激にミスが増えたり、強い眠気に襲われたりします。 - 周囲とのギャップ
障がいが目に見えないため、同僚から「不真面目だ」「何度も同じことを言わせる」と誤解を受け、職場での孤立を感じやすくなります。

ただし、これらの課題は適切な理解や環境の工夫、支援によって軽減できる場合もあります。
そんな高次脳機能障がいのある方の働き方を支える選択肢の一つが、A型事業所です。
📝参考外部リンク
障害者雇用事例リファレンスサービス:高次脳機能障害
3.🌈 A型事業所とは?基本の仕組みを知ろう

ここでは、A型事業所の基本的な仕組みについて紹介します。
A型事業所は、障がいや難病のある方が安心して働くための支援を受けながら、仕事に取り組むことができる場所です。
まずは、A型事業所の特徴やどのようなサポートが受けられるのかを見ていきましょう。
▶A型事業所の対象者とは
A型事業所は、一般企業での就労が難しいものの、一定の支援があれば雇用契約を結んで継続的に働くことができる障がいのある方や難病のある方を対象とした福祉サービスです。
A型事業所の対象者
- 精神障がい、身体障がい、知的障がい、発達障がいなどの障がいがある方
- 原則18歳以上65歳未満の方
- 難病指定を受けている方
- 医師の診断書や自治体の判断で支援が必要と認められた方
▶A型事業所の特徴とは

このように、A型事業所は障がいや難病のある方が支援を受けながら働き、社会とのつながりを持てる場所です。
また、雇用契約を結んで働けることや、体調に配慮した環境の中で経験を積めることなど、安心して働き続けるための仕組みが整っています。
📝A型事業所について詳しくはこちらをご覧ください。
4.🤝 A型事業所で受けられる配慮

ここでは、高次脳機能障がいのある方が安心して働くために、A型事業所でどのような配慮や工夫が行われているのかについてご紹介します。
▶高次脳機能障がいのある方への配慮
高次脳機能障がいは「見えない障がい」とも呼ばれ、周囲の理解が得られにくいことがストレスの原因になりがちです。
A型事業所では、高次脳機能障がいの特性を理解した上での環境づくりを大切にしています。
例えば、次のような配慮を受けられる場合があります。
情報の視覚化
- 記憶障がい・注意障がいへの配慮
- 口頭の指示だけでは覚えにくい場合があるため、「指示書」や「メモ」を併用し、情報を分かりやすく伝えます。
また、写真や図解を取り入れたマニュアルを用意することで、いつでも自分のペースで手順を確認できる環境を整えています。

物理的な環境の工夫
- 注意障がいへの配慮
- 音や視覚的な刺激を抑えるため、パーテーションの設置や座席配置の調整などを行い、集中しやすい空間をつくります。
さらに、物の置き場所を固定してラベリングすることで、迷う時間を減らし、作業に集中しやすくします。

記憶や段取りのサポート
- 記憶障がい・遂行機能障がいへの配慮
- その日の予定や作業内容をホワイトボードや付箋で「見える化」し、次に何をすべきか分かりやすくします。
また、業務終了時には振り返りシートを活用し、翌日の作業をスムーズに始められるよう工夫しています。

疲れやすさへの配慮
- 易疲労性・注意障がいへの配慮
- 「疲れる前に休む」ことを大切にし、アラームなどを活用した定期的な休憩を取り入れています。
また、集中力が高い時間帯に重要な作業を行うなど、体調に合わせた業務の調整も行われています。

コミュニケーションのサポート
- 社会的行動障がい・遂行機能障がいへの配慮
- 感情のコントロールが難しいときには、一時的に気持ちを落ち着かせるためのスペースを確保しています。
また、言葉で伝えることが難しい場合には、スタッフが選択肢を提示したり、図を使って説明したりするなど、丁寧なサポートを行います。


このようにA型事業所では、それぞれの症状や特性に合わせた配慮を取り入れることで、不安を軽減しながら、自分らしく働ける環境づくりが大切にされています。
5.💻 高次脳機能障がいのある方におすすめの仕事一覧

ここでは、高次脳機能障がいのある方に向いているA型事業所の仕事について、それぞれの作業の特徴や取り組みやすさとあわせて、わかりやすくご紹介します。
自分に合った働き方を見つけるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
▶A型事業所で出来る仕事
「自分に何ができるかわからない」と不安に思う必要はありません。
A型事業所では、単純な作業からPCを使ったクリエイティブな業務まで、多種多様な仕事が用意されています。
※なお、事業所ごとに用意されている仕事は異なります。
単純作業・反復作業
A型事業所で出来る仕事

- シール貼り
- 封入
- 仕分け
作業内容がシンプルで覚えやすく、手順が明確なため混乱しにくいのが特徴です。
同じ動作を繰り返すことで、記憶の負担を減らしながら安定して取り組めるため、集中力に不安がある方にも向いています。
データ入力・簡単なPC作業
A型事業所で出来る仕事

- データ入力(売上・在庫など)
- 文字起こし・ブログ制作
- ネットショップの商品登録作業
ルールに沿って進める作業が中心のため、慣れると安定して取り組めます。
ミスがあっても修正できる環境が多く、焦らず作業できる安心感があるのも大きなメリットです。
清掃・軽作業
A型事業所で出来る仕事

- 施設内の掃除
- ゴミ回収・分別
- 備品の整理整頓
作業の流れが決まっており、覚えやすいのが特徴です。
身体を動かすことで気分転換にもなり、長時間の集中が難しい方でも取り組みやすい仕事です。
ハンドメイド制作
A型事業所で出来る仕事

- ストラップやキーホルダー制作
- フェルト小物の制作
- 布製品(ポーチ・巾着など)の制作
完成した作品が目に見える形で仕上がるため、達成感を得やすく、モチベーションの維持につながります。
自分のペースで進めやすく、作業への集中や手順理解のトレーニングにもつながります。

このようにA型事業所には特性に合わせて選べるさまざまな仕事があるので、あなたにも合う仕事がみつかるはずです。

当事業所トライアングルでは、SNS代行を専門としており、ブログ作成、Instagram、TikTok、YouTubeの動画編集、デザインなどの業務を行っております。こちらの「仕事の内容」ページもご覧ください。
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就労継続支援A型の仕事内容は?どんな仕事がある?選び方とステップアップ方法も紹介
6.🌱A型事業所を利用するまでの流れ - 安心の7ステップ

「利用してみたい」と思ったら、どのような手続きが必要なのでしょうか。
ここでは、利用開始までの基本的な流れを7つのステップで解説します。
- ①情報収集・相談
まずは、お住まいの地域の相談窓口に連絡し、A型事業所の利用について相談することから始めます。
・ハローワーク:障害者専門窓口(専門援助部門)では、障害のある方の就職相談やA型事業所の求人紹介、就労に関する情報提供などを行っています。
働き方の希望や就労状況について相談できる窓口です。
・市区町村の障害福祉窓口: 障害福祉サービスに関する相談を受け付けています。
・障害者就業・生活支援センター(通称:なかぽつ): 障害のある方の就業面と生活面の一体的な支援を行う機関です。
・相談支援事業所: サービス等利用計画の作成支援など、障害福祉サービス全般の相談・調整を行います。
これらの窓口で、あなたの状況を伝え、A型事業所の概要や利用条件、手続きの流れについて情報収集を行いましょう。

- ②事業所の見学・体験
いくつかのA型事業所の情報を集めたら、実際に興味のある事業所を見学・体験利用することをおすすめします。
見学:事業所の雰囲気、行われている仕事内容、職員の対応などを直接確認できます。
気になることは積極的に質問しましょう。
体験利用: 実際に数日間、業務を体験してみることで、自分に合っているか、無理なく続けられそうかなどを判断できます。
この段階で、「どんな仕事をしてみたいか」「どんな支援があれば安心か」などを具体的にイメージしてみましょう。
気になるA型事業所を見学したり、体験利用を通じて、実際の職場環境や仕事内容を自分の目で確かめてみましょう。

- ③面接・適性確認
事業所で面接を受け、働く意欲や体調、適性などを確認します。
面接に合格すれば次のステップに進みます。

- ④障害福祉サービス受給者証の申請
面接通過後、障害者手帳や医師の診断書を用意し、市区町村の福祉課などに「障害福祉サービス受給者証」の申請を行います。
障害福祉サービス受給者証を申請するには、サービス等利用計画書が必要です。
相談支援専門員が、あなたの希望や状況に基づき、どのようなサービスをどのように利用するかをまとめた「サービス等利用計画案」を作成します。
この計画は、あなたがA型事業所で働く上で非常に重要な指針となります。
ご本人やご家族が作成して申請することも可能です。
市区町村の福祉課に提出し、審査の後、受給者証が発行されます。
※この受給者証は、障害福祉サービスを利用するために必須のものです。大切に保管しましょう。
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【完全ガイド】就労継続支援A型を利用するには?障害福祉サービス受給者証の取得方法と注意点を徹底解説!

- ⑤雇用契約を結ぶ
受給者証の取得後、正式に事業所と雇用契約を結びます。契約内容や勤務条件について説明を受け、納得した上で契約を進めます。

- ⑥個別支援計画の作成
支援員と相談しながら、働き方や支援内容を具体的に計画した個別支援計画を作成します。

- ⑦利用開始
支援を受けながら実際に就労を開始します。
定期的に面談や計画の見直しを行いながら、働きやすい環境づくりを進めます。

まずは事業所やお住まいの地域の相談窓口での相談をしましょう。
ご利用には障害福祉サービス受給者証が必要となります。
この流れは一般的なもので、自治体や事業所によって多少異なる場合があります。
7.❓ よくある質問(FAQ)

新しい環境に飛び込む前は、誰だって疑問や不安が尽きないものです。
ここでは、高次脳機能障がいのある方に向けてよくある質問をまとめました。
-
新しい作業を覚えるのが苦手で周りに迷惑をかけてしまいませんか?
-
A型事業所では、一度で覚えられないことを前提に、写真付きの手順書を用意したり、何度でも繰り返し説明したりする体制を整えています。
「忘れても確認できる仕組み」がある場所なので、安心して取り組めます。
-
将来的に一般就労は目指せますか?
-
はい、目指すことも可能です。
A型事業所で働きながらスキルや生活リズムを整え、段階的にステップアップしていく方も多くいらっしゃいます。

当事業所トライアングルでは、支援員が一人ひとりに寄り添いながら、知識や技術、コミュニケーション力の習得をサポートしています。
模擬面接や履歴書添削、資格取得支援などを通して、安心して次のステップを目指せるよう応援しています。
-
午後になると頭が働かなくなってしまうのが悩みです。
-
それは「易疲労性」という障がいの特性によるもので、あなたの努力不足ではありません。
体調に合わせて「午前中のみの勤務」からスタートしたり、午後に長めの休憩を入れたりと、脳を休めるスケジュールを一緒に組み立てていきましょう。

不安や疑問は、そのままにせず一つひとつ解消していくことが大切です。
小さなことでも遠慮せずに相談しながら、自分に合った働き方を一緒に見つけていきましょう。
8.✨ まとめ

高次脳機能障がいは、外からは見えにくいからこそ、本人の努力だけでは解決が難しい困難を伴うことがあります。
働く場面においても、不安やつまずきを感じることは決して珍しいことではありません。
しかし、特性に合った環境やサポートがあれば、「できること」を活かしながら働くことは十分に可能です。
A型事業所は、そうした一人ひとりの特性に寄り添いながら、安心して働く経験を積める場所です。
作業内容の工夫や丁寧な支援を通して、自信を少しずつ取り戻し、自分らしい働き方を見つけていくことができます。
「働きたい」という気持ちは、どんな状況でも大切にしてよいものです。
無理をせず、自分のペースで一歩ずつ進んでいくことが、これからの可能性を広げていきます。
まずは見学や体験から、小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
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💡「トライアングル」ってどんなところ?
名前に込めた想い──
「トライ(Try)=挑戦」
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そして「トライアングル」が大切にしている三つの視点:
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〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町840 セントラルプラザ1階
📞075-644-4123
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
🚶京阪本線「藤森駅」 徒歩5分
🚶JR奈良線「JR藤森駅」 徒歩20分
🚌市バス「藤ノ森」停留所 徒歩2分
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〒612-8446
京都市伏見区竹田中内畑町2番地 堀田ビル3階
📞070-3272-4349
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
🚶近鉄・地下鉄「竹田駅」 徒歩8分
🚌市バス「竹田内畑町」停留所 徒歩1分
各事業所へのアクセスは「アクセス情報」をご覧ください。



