【難病があっても安心】就労継続支援A型とは?仕組み・条件・利用方法を徹底解説


「難病と診断されてから、以前のように働くのが難しくなってしまった…」
「体調の波があるため、一般企業で働くのが不安…」
「社会とのつながりを持ちたいけれど、自分に合った働き方がわからない…」
――そんな悩みや不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そうした想いに寄り添い、安心して“働く”ことを支えてくれるのが、就労継続支援A型という福祉サービスです。
難病のある方の中には「なかなか就職先が見つからない」「働き続けられるか心配」と感じている方も少なくありません。
就労継続支援A型では、体調や特性に合わせた無理のない働き方ができ、雇用契約に基づいて安定した環境の中で仕事を続けることができます。
この記事では、難病をお持ちの方が就労継続支援A型を利用する際の条件や仕事内容、給与の仕組み、利用までの流れ、そして自分に合った事業所の選び方まで、分かりやすくお伝えします。
この記事でわかること💡
- 就労継続支援A型とは?基本の仕組み
- 難病がある方が直面しやすい「働くうえでの4つの壁」とは?
- 難病のある方に嬉しい!A型事業所で受けられる働きやすさの工夫
- A型事業所ではどんな仕事をするの?
- お給料はどのくらい?
- 難病がある方がA型事業所で働くメリット
- 難病の方が自分に合ったA型事業所を選ぶ3つのポイント
- ご利用までの主な流れ
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
就労継続支援A型で「無理なく働きたい」「将来を見据えて少しずつ前に進みたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
就労継続支援A型ってどんなところ?

就労継続支援A型(以下A型事業所)は、障害や難病のある方が、事業所と雇用契約を結びながら、サポートを受けて働ける福祉サービスです。
一番の特徴は「雇用契約を結ぶこと」。
労働者としての立場がしっかり守られて、最低賃金以上のお給料を安心して受け取れる環境が整っています。
「いきなり一般企業で働くのはちょっと不安…」という方や、ブランクがあってすぐに働くのが心配な方でも、A型事業所なら安心して自分のペースでスキルや自信にも繋がります。
社会復帰や、一般就労へのステップとして、多くの方に選ばれている場所です。
主な特徴
項目 | 内容 |
---|---|
契約形態 | 雇用契約(最低賃金以上の給与) |
働き方 | 週20時間前後、無理のないペースで |
支援内容 | 就労支援、生活支援、体調管理など |
対象者 | 障害者手帳・特定医療費受給者証などを持つ方 |
利用期間 | 原則として制限なし(長期利用も可) |
どんな人が利用できるの?

「難病でも利用できるの?」
「障害者手帳がないとダメ?」
といった疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言うと、難病の方もA型事業所の対象となり、必ずしも障害者手帳は必須ではありません。
対象となる方の条件
- 原則として18歳以上65歳未満の方
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、または指定難病のある方
- 企業等に就労することが困難であり、雇用契約に基づく就労が可能である方
及び以下のいずれかに該当する方
- 就労経験があるが、現在は働いていない方
- 就労移行支援などを利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった方
- 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった方

重要なのは、障害者手帳の有無だけでなく、医師の診断書や意見書、または特定医療費(指定難病)受給者証などによって、A型事業所の利用が必要だと市区町村に判断されることです。
もし手帳をお持ちでなくても、まずはかかりつけ医やお住まいの自治体の障害福祉担当窓口、相談支援事業所などに相談してみましょう。
難病がある方が直面しやすい「働くうえでの4つの壁」とは?

難病のある方が「働きたい」と思っていても、現実にはさまざまな壁や不安を感じることが少なくありません。
ここでは、難病のある方が就労の場面で直面しやすい主な課題についてご紹介します。
1. 体調の波で安定した勤務が難しい
難病の多くは、症状が一定ではなく、体調が日によって大きく変わるのが特徴です。
「昨日は元気でも今日は動けない」ということもあり、フルタイム勤務や出勤日数の固定化が難しい場合があります。
2.周囲の理解が得られにくい
外見では症状がわかりづらい難病も多いため、周囲からの理解や配慮が得られにくいことも課題のひとつです。
「怠けている」「気分で休んでいる」と誤解されることがあり、人間関係や職場の居心地に悩む方も少なくありません。
3. 体力や集中力が続かない作業がある
病気の種類や治療によって、体力の低下や疲れやすさ、集中力の維持が難しいといった症状がある方もいます。
そのため、長時間の立ち仕事や単調な作業の繰り返しなど、特定の業務に対してハードルを感じやすくなります。
4スキルアップの機会が限られる
体調に配慮した働き方を選ぶことで、正社員登用や昇進、専門的なスキルの習得などのチャンスが限られてしまうことがあります。
その結果、将来的なキャリアの見通しが立てにくくなったり、収入面への不安や、将来への漠然とした悩みを抱える方も少なくありません。

このように、難病のある方が働く際にはいくつかの課題があります。
だからこそ、体調に配慮しながら働ける「A型事業所」などの制度を上手に活用することで、安心して働く第一歩につながります。
難病のある方に嬉しい!A型事業所で受けられる働きやすさの工夫

A型事業所は福祉サービスの一環として、利用者の体調や特性に寄り添った「サポート」が受けられる環境が整っています。
ここでは、実際にA型事業所で受けられる主なサポート内容をご紹介します。
◎ 勤務時間の柔軟な調整
無理なく働き始められるよう、1日4時間前後の短時間勤務からスタートできる事業所が多くあります。
体調に合わせて勤務時間を段階的に延ばしていくことも可能です。
◎ 通院スケジュールへの配慮
定期的な診察や治療が必要な場合でも、通院日には勤務スケジュールを調整してもらえるため、医療との両立がしやすくなっています。
◎ 休憩の取りやすさ
体力や集中力に不安がある方でも安心。
症状に応じて、休憩を取れる環境が整っており、自分のペースで作業を進めることができます。
◎ 業務内容の配慮
立ち仕事や重労働が難しい場合は、座って行える作業や体力的負担の少ない業務を中心に担当するなど、その人に合った業務内容を選んでもらえる配慮があります。
◎ 相談しやすい支援体制
A型事業所には支援員が常駐しており、仕事の悩みはもちろん、体調や生活に関することも気軽に相談できる環境が整っています。
一人で抱え込まず、必要なサポートを受けながら安心して働くことができます。

このように、A型事業所では、利用者一人ひとりの状況に応じて柔軟に対応してくれるため、難病を抱えていても無理なく、長く働き続けることが可能な環境が整えられています。
※支援の内容は事業所によって異なる場合があるため、見学時に確認しておくと安心です。
A型事業所ではどんな仕事をするの?

A型事業所では、利用者の体調や特性に配慮しながら、さまざまな仕事にチャレンジできます。
仕事内容は事業所ごとに異なりますが、身体的な負担が少なく、自分のペースで取り組める作業が多いのが特徴です。
主な仕事内容の一覧(ジャンル別)
ジャンル | 具体的な仕事内容 | 特徴 |
---|---|---|
PC作業・事務 | データ入力/書類作成/資料整理/Webサイト更新/メール対応など | 座ってできる業務が中心。パソコンスキルやビジネスマナーも習得可能。 |
IT・デジタル業務 | SNS投稿/画像加工/動画編集/簡単なプログラミング/クラウド作業など | ITスキルを活かしたい方や在宅ワーク志向の方におすすめ。 |
軽作業 | 検品/梱包/シール貼り/袋詰め/部品の組み立てなど | 単純作業で集中しやすく、体力面の負担が比較的少ない。 |
制作・クリエイティブ | イラスト制作/DTPデザイン/ハンドメイド雑貨づくり/名刺・チラシの作成など | ものづくりが好きな方に人気。感性や個性を活かせる仕事。 |
農作業 | 野菜の栽培・水やり・草取り・収穫など | 自然の中で体を動かしながら作業できる。季節を感じながら働ける点も魅力。 |

✅働きながらスキルアップも可能!
A型事業所での仕事は、ただ「作業をこなす」だけではありません。
パソコン操作やビジネスマナー、作業遂行力、コミュニケーション能力など、将来の就職にもつながるスキルを身につけることができます。

「自分に合った仕事を見つけたい」
「まずは安心して働き始めたい」
そんな方にとって、A型事業所は自信を取り戻しながら、スキルアップしていける場所です。
見学や体験を通じて、ぜひ自分に合った事業所を見つけてみてください。
📝関連記事はこちらから

当事業所トライアングルでは、SNS代行を専門としており、ブログ作成、Instagram、TikTok、YouTubeの動画編集、デザインなどの業務を行っております。こちらの「仕事の内容」ページもご覧ください。
お給料はどのくらい?最低賃金保証で安定した収入を

A型事業所の大きなメリットは、安定したお給料が得られる点です。
雇用契約を結ぶため、地域の最低賃金以上の時給が保証されます。
もちろん、勤務時間や日数によって給料は変動しますが、最低賃金が保証されていることは、経済的な安定と精神的な安心につながります。
また、労働時間などの条件を満たせば、雇用保険や社会保険に加入することも可能です。

厚生労働省のデータによれば、令和5年度(2023年度実績)の就労継続支援A型事業所での平均賃金(月額)は 86,752円となっています。
📝参考(外部)リンク
京都府の例:1日4時間・週5日・4週間勤務した場合
→ 1,058円(2025年3月時点)×4時間×5日×4週 = 84,640円
難病がある方がA型事業所で働く3つのメリット

①体調に配慮した働き方ができる
難病は日によって体調が大きく変わることもあります。
A型事業所では、医療的配慮が必要な方に対し
- 勤務時間の調整(短時間勤務など)
- 通院との両立
- 負担の少ない作業の選択
など、個別の事情に応じた柔軟な対応が行われます。
②雇用契約があるから安心して働ける
A型事業所では、雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の給与が保障されます。
収入面での安定があることで、経済的にも精神的にも安心して働くことができます。
③スキルアップや社会復帰の一歩になる
A型事業所では、実際の仕事を通して以下のようなスキルが身につきます。
- PC操作や事務処理スキル
- コミュニケーション力
- タイムマネジメント
- チームでの作業力
など、これらは将来的に一般就労を目指す上で大きな強みとなります。
必要に応じて就職活動のサポートを受け、一般企業へのステップアップを目指すことも可能です。
難病の方が自分に合ったA型事業所を選ぶ3つのポイント

数ある事業所の中から、自分に合った場所を見つけるために、特に確認したい3つのポイントをご紹介します。
①難病への理解と配慮の実績があるか
見学や面談の際に、同じような難病のある方の利用実績があるか、体調の波や通院に対してどのような配慮をしてもらえるかを具体的に質問しましょう。
支援体制が整っているかどうかが最も重要です。
②無理なく通える場所か
体調が優れない日でも通える範囲にあるか、公共交通機関でのアクセスは良いかなどを確認します。
通勤の負担は、継続して働くうえでも重要な要素です。
③仕事内容が自分の興味や体力に合っているか
自分がやりたいこと、できることと、事業所が提供する仕事内容が一致しているかを確認しましょう。
体験利用などを通じて、実際の業務が自分の体力や特性に合っているかを見極めることが大切です。
ご利用までの主な流れ

「利用してみたい」と思ったら、どのような手続きが必要なのでしょうか。
ここでは、利用開始までの基本的な流れを7つのステップで解説します。
- ①情報収集・相談
お住まいの市区町村の障害福祉課や障害者就業・生活支援センター、相談支援事業所で制度の説明を受け、自分に合った事業所を探します。

- ②事業所の見学・体験
気になるA型事業所を見学したり、体験利用を通じて、実際の職場環境や仕事内容を自分の目で確かめてみましょう。

- ③面接・適性確認
事業所で面接を受け、働く意欲や体調、適性などを確認します。
面接に合格すれば次のステップに進みます。

- ④障害福祉サービス受給者証の申請
面接通過後、障害者手帳や医師の診断書を用意し、市区町村の福祉課などに障害福祉サービス受給者証の申請を行います。
審査の後、受給者証が発行されます。
📝関連記事はこちらから
【完全ガイド】就労継続支援A型を利用するには?障害福祉サービス受給者証の取得方法と注意点を徹底解説!

- ⑤雇用契約を結ぶ
受給者証の取得後、正式に事業所と雇用契約を結びます。契約内容や勤務条件について説明を受け、納得した上で契約を進めます。

- ⑥個別支援計画の作成
支援員と相談しながら、働き方や支援内容を具体的に計画した個別支援計画を作成します。

- ⑦利用開始
支援を受けながら実際に就労を開始します。
定期的に面談や計画の見直しを行いながら、働きやすい環境づくりを進めます。

まずは事業所やお住まいの地域の相談窓口での相談をしましょう。
ご利用には障害福祉サービス受給者証が必要となります。
この流れは一般的なもので、自治体や事業所によって多少異なる場合があります。
よくある質問(FAQ)

-
A型事業所から一般企業への就職は目指せますか?
-
もちろん可能です。A型事業所は「一般就労へのステップアップ」を目的とした支援です。就職活動のサポートも受けられます。
📝関連記事はこちらから
-
通院や入院で休むことになったらどうなりますか?
-
事前に相談すれば、柔軟に対応してもらえる事業所が多いです。急な体調変化にも理解があるので、安心して働けます。
-
障害者手帳がなくても本当に利用できますか?
-
はい、利用できる可能性があります。障害者手帳は必須要件ではありません。医師の診断書や、特定医療費(指定難病)受給者証などに基づき、自治体がサービスの必要性を認めれば利用対象となります。まずは専門機関にご相談ください。
-
B型事業所や就労移行支援との違いは何ですか?
-
B型事業所は雇用契約を結ばず、作業内容に応じた工賃が支払われます。体調や障害の特性に応じて、より自分のペースで働きたい方に適しています。
一方、就労移行支援は、一般企業への就職を目指すための訓練の場です。原則として給料は発生せず、利用期間は最長2年間と定められています。
📝関連記事はこちらから
就労継続支援B型と就労移行支援を徹底比較!自分に最適な支援を見つけよう!
【徹底比較】就労継続支援A型と就労移行支援の違いとは?あなたに合った働き方を見つけよう
働きたいを叶える!就労継続支援A型と就労定着支援、あなたに合うのはどっち?【徹底比較2025年最新版】
【まとめ】A型事業所で、自分らしい働き方をはじめよう

難病があっても、「社会と繋がりたい」「できる範囲で働きたい」という思いをあきらめる必要はありません。
A型事業所なら、無理のない形で“働く”を続け、自信を取り戻しながら次のステップを目指すことができます。
「自分にできるだろうか…」と迷ったら、まずはお住まいの市区町村の障害福祉窓口や、地域の相談支援事業所などの専門機関に一度相談してみてください。
あなたに合った働き方が、きっと見つかります。
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
就労継続支援A型事業所(京都市)|はたらきまひょ
🌈“やってみたい!”を応援する場所、トライアングルへようこそ!

💡「トライアングル」ってどんなところ?
名前に込めた想い──
「トライ(Try)=挑戦」
「アングル(Angle)=見方を変える」

そして「トライアングル」が大切にしている三つの視点:
利用者さん × スタッフ × 地域社会
この“バランスの三角形”が、私たちの出発点です。
🌱“作業”ではなく、“成長”を育む場所
「トライアングル」は、就労継続支援A型・B型の事業所ですが、ただ作業をこなすだけの場所ではありません。

✨あなたの「できるかも」が「できた!」に変わる
✨あなたの「好き」や「得意」を一緒に見つける
✨あなたの「挑戦したい」を何度でも応援する
そんな“自分らしく働く”ことを目指す場所です。
💪不安があっても大丈夫。あなたのペースでOK!

「やってみたいけど不安…」
「うまくいかなかったらどうしよう…」
そんな気持ち、私たちはよくわかります。
だからこそ、失敗を恐れず挑戦できる“安心できる環境”を整えました。
🛠幅広いお仕事と支援体制
あなたの“やってみたい”に合わせて、さまざまな業務をご用意!
- 軽作業
- 創作・クラフト活動
- パソコン作業(SNS代行・ブログ作成・デザイン・動画編集など幅広い作業を提供)
- 在宅ワークも対応可能!

▶詳しくはこちらの「仕事の内容」もご覧ください。
就労に不安がある方も、ブランクがある方も、「挑戦したい」という気持ちがあれば、それだけで充分です。
さらに
📘資格取得支援
💼就職サポート
💬定期面談・個別相談
など、安心のサポート体制も充実!
💬まずは見学・体験からでもOK!
「ちょっと気になる」
「話だけでも聞いてみたい」
そんな方も、見学・体験を随時受付中!
あなたの“はじめの一歩”を、スタッフ一同あたたかくお迎えします。
✨あなたの未来、一緒に描いてみませんか?
「やってみたい」「挑戦してみたい」
——その前向きな気持ちこそが、すべてのはじまりです
あなたが思い描く「なりたい自分」を実現するために、トライアングルは全力で応援します。
どんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。
🏢事業所のご案内
🔹トライアングル藤森(就労継続支援A型事業所)

〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町840 セントラルプラザ1階
📞075-644-4123
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
🚶京阪本線「藤森駅」 徒歩5分
🚶JR奈良線「JR藤森駅」 徒歩20分
🚌市バス「藤ノ森」停留所 徒歩2分
🔹トライアングル竹田(就労継続支援A型・B型事業所)

〒612-8446
京都市伏見区竹田中内畑町2番地 堀田ビル3階
📞070-3272-4349
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
🚶近鉄・地下鉄「竹田駅」 徒歩8分
🚌市バス「竹田内畑町」停留所 徒歩1分
各事業所へのアクセスは「アクセス情報」をご覧ください。