❄️冬の気分ダウン対策!障害のある方が知っておきたい「冬季うつ」とA型事業所での働き方

目次

「寒くなると、なぜか朝起きづらくなる」

「いつもならできる作業が、冬になると急に進まなくなる」

「甘いものばかり食べたくなって、気づくと体重が増えている」
もしあなたが今、こんな悩みを抱えているなら、それは決して「怠けている」わけでも「気持ちが弱い」わけでもありません。
もしかすると、冬の時期に起きやすい “冬季うつ” の影響を受けているのかもしれません。
特に、心の病気や発達特性のある方の中には、季節の変わり目や寒さの影響を受けやすい人が多くいます。
冬の不調は、寒さや日照時間の減少など、環境の変化によって体や心の働きがうまくいかなくなることが原因で起こります。
でも、正しい知識とちょっとした工夫があれば、つらさを和らげることはできます。
この記事では、冬に起こりやすい不調の原因や、今日からできる対策、仕事との向き合い方 をわかりやすくご紹介します。
「冬になると調子が落ちる」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.❄️ 冬季うつとは?ただの「甘え」ではありません

まず、冬になると心や体にどのような変化が起きるのか、状態を知ることが、適切なケアを始める第一歩になります。
冬の時期になると「気持ちが落ち込む」「どうしてもやる気が出ない」と感じる方は少なくありません。
「冬季うつ」は「季節性情動障害」または「季節性感情障害」と呼ばれ、一般的には 「冬季うつ(ウインター・ブルー)」 として知られています。
一見すると気分の問題のように思われがちですが、これは決して「気のせい」や「気持ちの弱さ」ではありません。
冬の間に日照時間が減ることで脳内ホルモンのバランスが崩れ、身体の内部で実際に起こっている“生理的な不調(不具合)” が原因なのです。
冬季うつの正体は「日照不足」
なぜ冬になると憂鬱になるのでしょうか?最大の原因は「日照時間の減少」にあると言われています。
太陽の光を浴びる時間が減ると、脳内で以下の2つの物質のバランスが崩れます。
- セロトニン(幸せホルモン)の不足:
精神を安定させ、安心感を与える脳内物質です。日光を浴びることで分泌されますが、冬はこの分泌量が減り、不安感や落ち込みが増しやすくなります。 - メラトニン(睡眠ホルモン)の過剰やズレ:
睡眠を促すホルモンですが、光の刺激が足りないと日中も分泌されたままになり、強い眠気やダルさを引き起こします。
冬季うつは、日照不足による脳内物質のバランスの変化が原因で、秋〜冬に症状が現れやすく、春には自然に改善することが多いのが特徴です。
冬季うつの典型的なサイン
一般的なうつ病と少し違う特徴として、「過眠」と「過食」が挙げられます。
以下のようなサインが出ていないかチェックしてみましょう。
チェックポイント💡
✅ いくら寝ても眠い(過眠):夜しっかり寝ても、昼間に強烈な眠気が襲ってくる。
✅ 炭水化物や甘いものが欲しくなる(過食):パン、パスタ、チョコレートなどが無性に食べたくなる。
✅ 体が鉛のように重い:手足が重く感じ、動くのが億劫になる。
✅ イライラしやすく、集中力が続かない:些細なことで落ち込んだり、怒りっぽくなったりする。
✅ 春になると自然に回復する:3月頃になると嘘のように元気になる。
ご自身に当てはまる項目はありましたか?
もし当てはまったとしても、自分を責める必要はありません。
「これは脳の仕組みによるものだ」と理解するだけで、心の負担は少し軽くなるはずです。
次は、なぜ障害のある方が特に影響を受けやすいのかを見ていきましょう。

📝参考外部リンク
“ウインター・ブルー(冬季うつ)” 気のせいではなかった!冬に気分が落ち込む理由とは | 医療法人 澄心会 豊橋ハートセンター↗
2.🌟 一般的なうつと冬季うつの違い

うつにはいくつか種類があります。
今回は、季節によって症状が出やすい「冬季うつ」と、年中起こり得る「一般的なうつ」の違いをわかりやすく解説します。
| 比較項目 | 一般的なうつ(大うつ病) | 冬季うつ(冬季性情動障害) |
|---|---|---|
| 発症時期 | 季節に関係なく、1年中起こる | 主に秋〜冬に発症し、春には改善する |
| 原因 | ストレスや脳内の化学物質のバランス、遺伝など複合的 | 日照時間の減少による脳内ホルモンの変化 |
| 主な症状 | 気分の落ち込み、無気力、不眠、食欲低下 | 気分の落ち込み、やる気の低下、過眠、食欲増加(特に甘いもの) |
| 治療・対策 | 医師による診断・薬物療法・心理療法 | 日光浴、生活リズム調整、軽い運動、必要に応じて医療機関との連携 |
ポイント💡

冬季うつは「季節に応じて起こる一時的な気分の落ち込み」が特徴で、日照不足が大きな要因です。
一方、一般的なうつは季節に関係なく起こり、より長期的で幅広い症状が見られます。
📝関連記事はこちらから
うつ病の方必見|就労継続支援A型で安心して始める働き方と利用ガイド
3.🌧️ なぜ障害のある方は冬に不調を感じやすいのか?

「周りの人は元気なのに、なぜ自分だけ…」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、障害や疾患をお持ちの方は、特性上、季節の変化に敏感になりやすい傾向があります。
①自律神経の乱れやすさ
精神障害や発達障害をお持ちの方の中には、もともと自律神経の調整が苦手な方が少なくありません。
冬の寒暖差(暖かい室内と寒い屋外の行き来など)は、自律神経に大きな負担をかけます。
体温調節にエネルギーを使ってしまい、メンタルを保つためのエネルギーが不足してしまうのです。
②服薬の影響と代謝の変化
服用しているお薬によっては、眠気が出やすいものや、代謝に影響を与えるものがあります。
冬の「動きにくさ」と薬の副作用が重なることで、普段以上に身体の重さを感じてしまうことがあります。
また、冬は水分摂取量が減り、血中濃度が変化しやすくなることも、体調不良の一因となり得ます。
③感覚過敏によるストレス
ASD(自閉スペクトラム症)などの発達障害がある方の場合、「感覚過敏」が影響することがあります。
たとえば・・
- 寒さへの過敏:肌を刺すような冷たい空気が痛みとして感じられる。
- 重着の不快感:厚着をすることによる服の締め付けや重さがストレスになる。
- 静電気や乾燥:皮膚の不快感が常に気になり、集中力が削がれる。

これらの身体的なストレスが積み重なることで、二次的にうつ症状が悪化してしまうケースも珍しくありません。
障害のある方が冬に調子を崩すのには、きちんとした理由があります。
それはあなたが弱いからではなく、環境の変化に対して体が敏感に反応している証拠。
理由がわかれば、次は具体的な対策を立てることができます。
4.☀️ 今日からできる!心と体を温める5つの対策

ここからは、実際に効果が期待できる具体的な対策をご紹介します。
高価な道具や難しいトレーニングは必要ありません。できることから一つずつ試してみましょう。
- 対策①:朝、カーテンを開けて日光を浴びる
・起床直後の光:朝起きたらすぐにカーテンを開け、窓越しでも良いので日光を浴びましょう。
曇りの日でも、室内の照明より遥かに強い照度があります。
・リズムを作る:光を浴びてから約14〜16時間後に眠気が来るように体内時計がセットされます。
朝の光が、夜の良質な睡眠を作ります。

- 対策②:トリプトファンを含む食事(バナナ・豆乳)
幸せホルモン「セロトニン」の材料となるアミノ酸、トリプトファンを意識的に摂取しましょう。
✅ おすすめ食材リスト
・バナナ(手軽で朝食に最適)
・豆乳・納豆・豆腐(大豆製品)
・チーズ・ヨーグルト(乳製品)
・赤身の魚や肉
朝食に「バナナと豆乳」を取り入れるだけでも、セロトニンの生成を助けることができます。

- 対策3:リズム運動を取り入れる
セロトニンを増やすには、一定のリズムで行う運動が効果的です。
・ウォーキング:通勤時に「1・2、1・2」とリズミカルに歩く。
・ラジオ体操:毎朝決まった時間に体を動かす。
・ガムを噛む:実は「噛む」という行為もリズム運動の一種。
仕事の休憩中などに取り入れるのもおすすめです。

- 対策4:体を温める「温活」
- 冷えはメンタルの大敵です。
物理的に体を温めることで、副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。
・首・手首・足首:この「3つの首」を温めると全身の血行が良くなります。
・入浴:シャワーで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、睡眠の質が向上します。


すべての対策を一気に行わなくても大丈夫!
「今日はカーテンを開けられた」「朝ごはんにバナナを食べた」という小さな成功体験が、自己肯定感を高め、うつの予防につながります。
生活を少し整えるだけで症状が和らぐケースも多いため、自分に合った対策を組み合わせることが大切です。
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5.🤝 辛い時はどう働く?A型事業所での仕事とコミュニケーション

「対策はわかったけれど、どうしても会社に行くのが辛い…」。
そんな時、雇用契約を結んでいるA型事業所ではどのように対応すればよいのでしょうか。
無理をして悪化させる前に、以下のポイントを意識してください。
✅1. 職員(支援員)に早めに相談する
まず大切なのは、ひとりで抱え込まずに早めに支援員へ相談することです。
「サボっていると思われないかな…」と心配になる気持ちもあるかもしれませんが、A型事業所の職員は、利用者さんの体調や季節による変化をよく理解しています。
遠慮する必要はありません。
たとえば・・
- 「毎年、冬になると体調が崩れやすいです」
- 「最近、朝がどうしても起きづらいです」
- 「集中しづらくて、作業のペースが落ちています」
このように、今の状態を 短く・具体的に伝えるだけで大丈夫です。
2. 「60点の自分」を許容する
真面目な方ほど、「いつも通り100%の力で働かなければ」と考えがちです。
しかし、冬の間はエネルギーが低下している時期。
たとえば・・
- 目標を下げる:「休まず出勤できればOK」「午前中の作業ができれば花丸」など、自分へのハードルを少し下げましょう。
- 完璧を求めない:ミスをしても過度に落ち込まず、「冬だから脳が省エネモードなんだな」と受け流すことも大切です。
3. 業務内容や環境の調整を相談する
A型事業所のメリットは、配慮を受けながら働けることです。
状況によっては、以下のような調整が可能か相談してみましょう。
配慮の具体例
✅ 作業スペースの変更:寒くない席、窓際で光が当たる席への移動。
✅ 休憩の取り方:こまめに短時間の休憩を取り入れさせてもらう。
✅ 業務内容の調整:集中力が低下している時は、単純作業や軽作業を中心にしてもらう。
4. 通院・服薬を最優先にする
「仕事が忙しいから」と通院を後回しにするのはNGです。
A型事業所は、通院のための遅刻や早退、欠勤に対しても理解がある場所です。
主治医に現在の就労状況を伝え、必要であれば就業上の配慮事項が書かれた診断書や意見書をもらい、事業所に提出するのも一つのアプローチです。

就労継続支援A型事業所は、あなたが「長く働き続けること」を一番の目標としています。
冬の辛い時期を、一人で抱え込まず、事業所のサポート機能をフル活用して乗り越えていきましょう。
6.💡 よくある質問(FAQ)

-
冬季うつは、どのくらいで治りますか?
-
一般的には、日照時間が長くなる3月〜4月頃に自然と症状が回復するケースが多いです。ただし、個人差があります。春になっても症状が改善しない場合は、別の要因も考えられるため、必ず医療機関を受診してください。
-
病院に行くべき目安はありますか?
-
「日常生活や仕事に支障が出ている」と感じたら受診の目安です。例えば、「遅刻が増えた」「食欲がコントロールできず体重が急増した」などといった場合は早めに医療機関に相談してください。
-
冬だけ太りやすいのも冬季うつ?
-
炭水化物への強い欲求が現れる場合、冬季うつの一症状の可能性があります。
-
病院での診断は必要ですか?
-
症状が重い場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関での相談・診断をおすすめします。
軽度の場合は、生活習慣の工夫や支援員のサポートでも改善が期待できます。
7.🌿✨ まとめ:冬のつらさを理解して、無理のない働き方を

冬の時期に調子が落ちてしまうのは、あなたの心が弱いからではなく、季節の変化に体が反応しているだけです。
症状や原因、対策を知ることで、「自分だけがつらいのではない」と感じられるはずです。
無理をせず、自分の体調やペースに合わせた工夫を取り入れることが大切です。
A型事業所では、体調に合わせた働き方やサポートが可能なので、困ったときは遠慮なく相談してください。
冬のつらさをひとりで抱え込まず、安心して過ごせる環境を活用しながら、少しずつ自分らしい毎日を取り戻していきましょう。

就労継続支援A型事業所(トライアングル)では、利用者さま一人ひとりの体調に合わせて
- 作業量や勤務時間の調整
- 生活リズムの相談
- 明るい環境づくり
- 必要に応じた医療機関との連携
など、冬の不調に寄り添ったサポートを行っています。
「冬になるといつもつらい」「調子が安定しない」と感じているなら、ひとりで抱え込まなくても大丈夫です。
スタッフがあなたのペースに合わせて、一緒に働き方を整えていきますので、いつでも気軽にご相談ください。
春は必ずやってきます。
焦らず、あなたのペースで冬を乗り切っていきましょう。
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
就労継続支援A型事業所(京都市)|はたらきまひょ
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