SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは?障がいのある方がA型事業所で安心して働くための人間関係のヒント


「新しい職場で、うまくやっていけるだろうか」

「自分の気持ちを伝えたら、相手を困らせたり、嫌な思いをさせてしまわないだろうか」
そんな不安を抱えながら、働くことを考えている方も多いのではないでしょうか。
障がいを抱えていると、仕事の内容そのものよりも、人との関わり方や距離感に強い不安を感じることは、とても自然なことです。
無理に明るく振る舞ったり、我慢を重ねたりしなくても大丈夫。
人との関わりを、少しずつ楽にしていくための「練習」があります。
それが、SST(ソーシャルスキルトレーニング)です。
特に、雇用契約を結んで働く就労継続支援A型事業所では、日々の仕事をスムーズに進めるためだけでなく、将来のステップアップを見据えて、SSTを大切にしている事業所も多くあります。
この記事では、SSTの基本的な考え方から、実際にどのような練習を行うのか、そして心がふっと軽くなるような取り入れ方まで、障がいのある方の視点に立って、やさしくわかりやすくお伝えしていきます。
目次
1.障がいのある方向けのSST(ソーシャルスキルトレーニング)って何? 🗨️

SSTとは、人との関わり方や社会生活に必要なコミュニケーション力を身につけるトレーニングのことです。
少し難しそうな名前に聞こえるかもしれませんが、一言で表すなら、「人と関わる場面で、自分の心が少し軽くなるコツを学ぶ時間」です。
障がいの特性によって、相手の表情を読み取るのが難しかったり、言葉にするまでに時間がかかったりすることは、決して珍しいことではありません。
SSTは、そうした「苦手になりやすい場面」に対して、「こんな方法もあるかもしれないね」と、具体的なやり方を一つずつ、安心できる環境で練習していくプログラムです。
人間関係は、生まれつき上手な人だけのものではありません。
経験を積みながら、少しずつ慣れていくものです。SSTでは、それを才能ではなく、練習で身につくスキルとして考えられています。
🌱 SSTで身につけていくこと
SSTでは、日常生活や職場でよくある場面を想定しながら、次のようなことを練習していきます。
主な訓練
- あいさつや、自然な声のかけ方
- 自分の気持ちや考えを伝える方法
- 相手の話を無理なく聞くコツ
- 断りたいときの伝え方、お願いの仕方
- 困ったときに助けを求める方法
- トラブルを大きくせず、落ち着いて対応する工夫

大切にされているのは、「こうしなければいけない」という正解ではありません。
あなたにとって無理のない、自分に合ったやり方を一緒に見つけていくことが、SSTの大きな特徴です。
🧩 どんな人に向いているの?
SSTは、次のような悩みや思いを持つ方に、特に役立つ取り組みです。
向いている人の特徴
- 人と話すと緊張してしまう
- 自分の気持ちを言葉にするのが難しい
- 相手の意図が分かりにくく、不安になる
- 職場や集団の中にいると疲れてしまう
- 人間関係で消耗しやすい

SSTは、障がいの有無に関わらず、「人とのやり取りが少し苦手」「もう少し気楽に関われたらいいな」と感じている方に寄り添う支援です。
小さな気づきの積み重ねが、人との関係を少しずつ心地よいものへと変えていきます。
2.🌱 「働く」を支えるSST|A型事業所で学べる大切な力

A型事業所でSSTが大切にされているのには、理由があります。
それは、A型事業所が支援を受けながら、実際の仕事に取り組める場所だからです。
A型事業所では、雇用契約を結び、「一人の労働者」として仕事をします。
そのため、作業そのものだけでなく、体調が悪いときの伝え方や、分からないことの聞き方など、仕事の中でのコミュニケーションが日常的に必要になります。
こうした場面で、無理のない伝え方や相談の仕方を知っていることは、安心して働き続けるための大きな支えになります。
A型事業所では、うまくいかなかったときもスタッフがフォローしてくれるため、失敗を恐れずに少しずつ練習することができます。
ここで身につけた力は、将来の職場や日常生活にもつながっていく、大切な土台となるでしょう。
また、多くのA型事業所では、将来の一般就労も視野に入れています。
実際の仕事の中でSSTを取り入れることで、学んだことをすぐに試し「これならできそう」と感じながら身につけていくことができます。
働くよろこびと、人と関わる安心感。
その両方を大切にするために、A型事業所でのSSTは、そっと背中を支えてくれる存在なのです。

📝A型事業所について詳しくはこちらをご覧ください。
3. SSTを受けることで期待できるポジティブな変化 ✨

SSTを続けていくことで、心や日々の生活の中に、少しずつ前向きな変化が生まれていきます。
それは行動の変化だけでなく、気持ちの持ち方や安心感といった、心の内側にも表れてきます。
SSTによって期待できるポジティブな変化
- 不安や焦りが和らぐ
「こんな場面では、こう伝えればいいかもしれない」という選択肢を持てることで、急な出来事にも落ち着いて対応しやすくなります。
その結果、通勤や仕事への心理的なハードルも少しずつ下がっていきます。
- 自分を認める気持ちが育つ
練習してきたことが実際の場面で役立ち、「伝わった」「感謝された」と感じる経験が重なることで、「自分はできない」という思いが、「やり方を知らなかっただけ」という気づきに変わっていきます。
- 職場での居心地が良くなる
自分の状況や気持ちを無理なく伝えられるようになると、周囲からの理解が得やすくなり、必要なサポートも受け取りやすくなります。
その結果、すれ違いやトラブルが減っていきます。

これらの変化は、すぐに感じられるものばかりではないかもしれません。
それでも、SSTで重ねた一つひとつの経験は、少しずつあなたの中に積み重なり、毎日を無理なく過ごすための「生きやすさ」を支える、やさしい土台になっていきます。
4. 具体的にどんなことをするの?A型事業所でのSST練習メニュー例 📝

「SSTの練習」と聞くと、勉強のように難しいことを想像してしまうかもしれません。
でも、A型事業所で行われるSSTは、暗記やテストではありません。
大切にされているのは、「明日から、実際の仕事で使えるかどうか」。
そのため、現場でよくある場面をもとにした、とても実践的な内容が中心です。
- 🌱無理なく学べる、SSTで行われる練習の一例
✅気持ちのよい挨拶や返事
相手に聞こえる声の大きさや、声をかけるタイミングを一緒に練習します。
✅「ほう・れん・そう」の基本
作業が終わったときや、うまくいかなかったときに、「誰に」「どこまで」伝えればよいかを整理します。
✅質問・相談の仕方
忙しそうなスタッフさんに声をかけるときの、失礼になりにくい言い方や切り出し方を学びます。
✅体調についての伝え方
無理をする前に、「少し休ませてください」と相談できるよう、言葉の選び方や伝えるタイミングを練習します。
✅感情との付き合い方
イライラしたり、気持ちが沈んだりしたときに、その場を離れる、深呼吸をするなど、自分に合った対処法を見つけます。

🤝 どんな方法で進めるの?
SSTは、少人数のグループで行われることが多く、話し合いや「ロールプレイ(場面練習)」を通して進めていきます。
- 実際の場面を再現してやってみる
- 「こう言われたら、どんな気持ちになるかな?」と一緒に考える
- 自分の様子を振り返り、「次はこうしてみよう」と気づく

一人で悩むのではなく、仲間と一緒に試してみることが、SSTの大きな魅力です。
具体的な場面を想定して練習することで、頭だけでなく体でも覚えやすくなり、「いざというとき、やってみよう」という自信へとつながっていきます。
5. 初めてでも大丈夫!SSTを進める安心のステップ 🏃♂️

「人前で演じるなんて、緊張してしまって無理かもしれない…」
そう感じる方は、とても多いです。
でも、どうか安心してください。
SSTは、今のあなたの気持ちや状態に合わせて、小さな一歩から進めていく取り組みです。
できることを、できる形で。無理に頑張る必要はありません。
ここでは、SSTがどのような流れで進んでいくのかを、わかりやすくご紹介します。
- ①目標の設定
まずは、「今、どんなことで困っているか」を一緒に話し合います。
大きな目標でなくて大丈夫です。
たとえば、
「朝、自分から挨拶ができるようになりたい」
「わからないことを聞けるようになりたい」
など、身近なことから始めます。

- ②モデリング(お手本を見る)
スタッフの方や他の利用者の伝え方を見て学ぶことは、とても役立ちます。
「こう伝えると相手に伝わりやすい」「こうすると少し誤解されやすい」といった具体的な例を知ることで、実際の場面をイメージしやすくなります。
実際に見て学ぶことで、「こうすればいいんだ」と気づけることが多く、自分の伝え方を身につけるきっかけになります。

- ③ ロールプレイ(練習)
お手本を参考にしながら、少しずつ練習してみます。
言葉が出てこなくなっても大丈夫。
セリフを忘れても、スタッフさんがそっと助けてくれます。
完璧にやる必要は、まったくありません。

- ④ フィードバック(振り返り)
練習のあとは、できたことや良かったところをみんなで確認します。
SSTで大切にしているルールは、「否定しないこと」。
・「今の伝え方、とても安心して聞けました」
・「思いやりが伝わる、やさしい言い方でしたね」
と、安心できる言葉がけをします。

- ⑤ 実践
最後に、職場や日常の中で、実践してみます。
毎日続ける必要はありません。
「できたらラッキー」くらいの気持ちで大丈夫です。

このようにSSTは、いきなり本番で頑張るものではありません。
まずは守られた、安心できる場所で、少しずつ練習を重ねていく仕組みになっています。
「やってみる自信がないな…」と感じるときは、無理に参加しなくても大丈夫。
最初は、そばで見ているだけでも十分です。
他の方のやりとりを見ているうちに

「こんな言い方があるんだ」
「こう伝えてもいいんだ」
と、自然とヒントが見つかることもたくさんあります。
焦らず、自分のペースで。
安心しながら、少しずつ前に進んでいきましょう。
6. 🌱 無理しないが正解。SSTを続けるためのやさしい4つのヒント

SSTは、「早くできるようになること」よりも、心に負担をかけず、続けていくことが何より大切です。
ここでは、無理なく取り組むためのヒントをご紹介します。

① 完璧を目指さない
10回中1回できれば、それは立派な前進です。
できなかった日は自分を責めず、「今は練習中」と受け止めるくらいがちょうどいいのです。
② その日の調子を大切にする
体調や気分に波があるのは自然なこと。
しんどい日は無理をせず休むことも、自分を守る大切なスキルのひとつです。
③ 自分に合ったやり方を選ぶ
言葉で伝えるのが苦手なら、メモや書き出しを使っても大丈夫。
「こうあるべき」に合わせるより、自分が一番楽に伝えられる方法を見つけていきましょう。
④ 比べるのは「他人」ではなく「昨日の自分」
周りと比べて落ち込む必要はありません。
少しでも楽に話せた、少し勇気が出た——それだけで十分な成長です。

SSTは、短距離走ではなく、ゆっくり進む長い道のりです。
焦らず、自分のペースで、一歩ずつ。
その積み重ねが、安心して人と関われる力につながっていきます🌿
7. よくある質問(FAQ)で不安をスッキリ解消しましょう ❓

SSTについて、皆さんからよく寄せられる疑問にお答えします。
-
SSTに参加したら、今の自分を否定される気がして怖いです。
-
決してそんなことはありません。SSTは「今のあなた」に何かを付け加える作業であり、あなたの価値を否定するものではありません。むしろ、今まで一人で抱えてきた「生きづらさ」を、少しだけ軽くするための工夫をみんなで見つける温かい場所です。
-
障がいの特性上、どうしてもできないスキルがある場合は?
-
すべてを完璧にする必要はありません。人にはそれぞれ得意不得意があります。どうしても難しいことは、「自分はこれが苦手なので、こう助けてほしい」と伝えるスキルを磨くことで解決できます。それを周囲に相談する練習も、大切なSSTの一部です。
-
人と話すのが極端に苦手ですが、グループでの練習に参加できますか?
-
はい、大丈夫です。まずは発言せず、グループの輪の中にいるだけでも構いません。「他の人がどう話しているか」を聴くことも立派なトレーニングです。スタッフも無理強いはしませんので、あなたの安心できる範囲から始めていきましょう。
📝関連記事はこちらから
【安心できる人間関係】就労継続支援A型事業所で充実した毎日を送るには?
就労継続支援A型×コミュニケーション術|人間関係をスムーズにする実践ポイント
🌈 まとめ|あなたのペースで、それで大丈夫

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
障がいを抱えながら働く中で、人との関わりに不安を感じるのはとても自然なことです。
そんなとき、ひとりで抱え込まなくていい場所があることを、どうか思い出してください。
A型事業所は、あなたが自分らしく社会とつながっていくために、そばで支え、共に歩んでくれる場所です。
SSTで学ぶことは、すぐに大きな変化を生むものではありません。
けれど、小さな「できた」を積み重ねることで、不安は少しずつ安心へと変わっていきます。
「SST、少し気になるかも」と感じたなら、それがもう大切な一歩。
焦らず、あなたのペースで進んでいきましょう。
あなたの歩みを、周りの人たちはいつでも応援しています🌿
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
就労継続支援A型事業所(京都市)|はたらきまひょ
🌈“やってみたい!”を応援する場所、トライアングルへようこそ!

💡「トライアングル」ってどんなところ?
名前に込めた想い──
「トライ(Try)=挑戦」
「アングル(Angle)=見方を変える」

そして「トライアングル」が大切にしている三つの視点:
利用者さん × スタッフ × 地域社会
この“バランスの三角形”が、私たちの出発点です。
🌱“作業”ではなく、“成長”を育む場所
私たちトライアングルグループは、京都市伏見区の藤森と竹田にて、就労継続支援A型事業所を運営しています。
(※竹田事業所はA型・B型の併設事業所です)

✨あなたの「できるかも」が「できた!」に変わる
✨あなたの「好き」や「得意」を一緒に見つける
✨あなたの「挑戦したい」を何度でも応援する
そんな“自分らしく働く”ことを目指す場所です。
💪不安があっても大丈夫。あなたのペースでOK!

「やってみたいけど不安…」
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そんな気持ち、私たちはよくわかります。
だからこそ、失敗を恐れず挑戦できる“安心できる環境”を整えました。
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あなたの“やってみたい”に合わせて、さまざまな業務をご用意!
- 軽作業
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▶詳しくはこちらの「仕事の内容」もご覧ください。
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「やってみたい」「挑戦してみたい」
——その前向きな気持ちこそが、すべてのはじまりです
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どんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。
🏢事業所のご案内
🔹トライアングル藤森(就労継続支援A型事業所)

〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町840 セントラルプラザ1階
📞075-644-4123
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アクセス:
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🚶JR奈良線「JR藤森駅」 徒歩20分
🚌市バス「藤ノ森」停留所 徒歩2分
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〒612-8446
京都市伏見区竹田中内畑町2番地 堀田ビル3階
📞070-3272-4349
🕘受付時間:9:00~18:00(土日休)
アクセス:
🚶近鉄・地下鉄「竹田駅」 徒歩8分
🚌市バス「竹田内畑町」停留所 徒歩1分
各事業所へのアクセスは「アクセス情報」をご覧ください。


