身体障害があっても働ける!就労継続支援A型の特徴・メリット・利用の流れまとめ


「身体に障害があって、一般企業で働くのは体力的に不安…」
「通勤や職場の設備を考えると、働ける場所が限られてしまう…」
「自分の障害に理解のある職場で、スキルを活かしたい」
身体に障害をお持ちの方で、このような悩みや不安から就労への一歩を踏み出せずにいる方へ――
そんな方にぜひ知っていただきたいのが「就労継続支援A型事業所」です。
一般企業への就職に不安がある方でも、給料をもらいながら自分のペースで働き、スキルアップを目指すことができます。
本記事では、制度の特徴やメリット、実際の働き方、利用手続き、事業所選びのポイントまで、分かりやすく解説します。
就労継続支援A型事業所とは?

まず、「就労継続支援A型事業所(以下A型事業所)」がどのような場所なのか、基本的な部分から解説します。
🔍A型事業所は「雇用契約を結ぶ」福祉サービス

A型事業所は、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスの一つです。
最大の特徴は、利用者と事業所が雇用契約を結ぶ点にあります。
最低賃金以上の給料を得ながら、職業訓練や実践的な業務経験を積むことができます。
支援を受けながらも、責任感を持って仕事に取り組み、社会の一員として働く経験を積むことができます。
B型事業所や就労移行支援との違いは?

障害のある方向けの就労支援サービスには、A型事業所の他に「B型事業所」や「就労移行支援」があります。
それぞれの違いを理解しておきましょう。
サービス種別 | 雇用契約 | 給料/工賃 | 主な目的 |
就労継続支援A型 | あり | 給料(最低賃金以上) | 支援を受けながら働き、スキルを向上させ、一般就労を目指す |
就労継続支援B型 | なし | 工賃(最低賃金を下回る場合が多い) | 自分のペースで軽作業などを行い、働く習慣を身につける |
就労移行支援 | なし | なし(交通費支給等はあり) | 一般就労に必要な知識やスキルを訓練する(原則2年間) |
身体障害があり、働く意欲はあるものの、体力や環境面で一般企業が難しいという方が、「働きながら一般就労の準備をしたい」と考える場合に、A型事業所は最適な選択肢となり得ます。
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どんな人が利用できるの?身体障害のある方が対象となる条件

A型事業所を利用するには、いくつかの条件があります。
身体障害のある方が対象となる主な条件を以下にまとめました。
■年齢の条件
- 原則18歳以上65歳未満の方が対象です。
■障害の状態
- 以下のいずれかに該当する方が対象です
- 身体障害者手帳をお持ちの方
- 療育手帳をお持ちの方
- 精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方
- または、障害者総合支援法の対象となる難病等のある方

→手帳がない場合でも、医師の診断書や意見書などをもとに、自治体が必要と認めれば利用できるケースもあります。まずはお住まいの市区町村にご相談ください。
■ 就労の状況
- 現在、仕事をしていない方で、雇用契約による就労を希望している方
- 過去に就労移行支援を利用したが、一般就職に至らなかった方
- 特別支援学校を卒業後、就職活動をしたが、就職が決まらなかった方

重要なのは「雇用契約を結んで働きたい」という意欲と、「一定の支援があれば就労が可能」と見込まれることです。
自分の状況が対象になるか不安な場合は、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、相談支援事業所に問い合わせてみましょう。
身体に障害がある方の「働く」上での課題とは?

身体に障害がある方が「働きたい」と思っても、実際の職場環境や制度の面で、さまざまな課題に直面することがあります。
ここでは、代表的な就労上の課題をわかりやすくご紹介します。
① 身体的な制約による業務の選択肢の少なさ
障害の内容によっては、立ち仕事が難しかったり、力仕事や長時間の作業ができなかったりする場合があります。
そのため、選べる仕事の種類が限られてしまい、「自分に合った仕事がなかなか見つからない」と感じることがあります。
② 通勤のハードルが高い
駅やバス停から職場までの距離、バリアフリーの状況、天候の影響など、通勤自体が負担になることも少なくありません。
車イスや杖を使用している方、体力に不安のある方にとって、毎日の通勤は大きな課題のひとつです。
③ 職場環境のバリアフリー化が不十分
階段しかない職場、狭い通路、休憩スペースが確保されていないなど、身体に障害がある方にとって利用しづらい職場環境もまだ多く存在しています。
物理的なバリアが、働きたい気持ちを妨げてしまうケースもあります。
④ 周囲の理解や配慮が不足している場合も
見た目ではわかりにくい障害もあるため、周囲からの理解が得られず、無理をして体調を崩してしまうことも。
また、適切な配慮が受けられない職場では、必要なサポートを得ることが難しいと感じることがあります。
⑤ 長時間の勤務や体力面の不安
持続的な作業や長時間の勤務が難しい場合、一般的なフルタイム勤務に不安を抱える方も多いです。
「短時間から少しずつ働きたい」という希望があっても、それを受け入れてくれる職場が少ないのが現実です。
⑥ 医療的な配慮や通院との両立の難しさ
定期的な通院や、体調に応じた勤務調整が必要な方も多く、柔軟な働き方に対応できる職場でないと継続的に働くことが難しくなります。

こうした課題に対して、A型事業所などの福祉サービスを活用することで、「自分に合った働き方」を実現しやすくなります。
A型事業所では、雇用契約のもとで働きながら、個々の特性に応じたサポートや環境調整を受けることが可能です。
無理のないペースでスキルを身につけ、将来的な一般就労をめざすこともできます。
身体障害がある方にとってのA型事業所の4つのメリット

身体障害がある方にとって、安心して働ける場所を見つけることはとても大切です。
ここでは、身体障害のある方がA型事業所を利用することで得られる4つの大きなメリットをご紹介します。
① 雇用契約がある=社会的な「働く実感」が得られる
身体障害がある方にとって、「働いている」という実感を持てることはとても重要です。
A型事業所では、雇用契約に基づき、出勤・業務・報酬といった社会的なサイクルの中で活動できます。
② 労働基準法に守られた環境で安心して働ける
A型事業所では、雇用契約に基づいて働くため、労働時間や休憩、残業、解雇などに関するルールはすべて労働基準法で定められています。
そのため、不当な扱いや過度な労働からしっかりと守られた、安心できる環境で働くことができます。
③ 個別支援計画に基づいたサポートで成長できる
支援員や就労支援スタッフが、障害特性や目標に合わせた「個別支援計画」を作成し、無理なくスキルアップできるようサポートしてくれます。
④ 医療・リハビリとの連携も可能
通院・リハビリが必要な方に対しては、スケジュールの調整や医療機関との連携も行われるため、安心して継続的に通所できます。

A型事業所は、「働きたい」という気持ちをしっかり支えながら、安心できる環境での就労を実現できる選択肢です。
雇用契約のもとで社会と関わり、自信を育てながら少しずつステップアップを目指したい方にとって、大きな力となるはずです。
どんな仕事ができる?身体障害者向けA型事業所の仕事内容

A型事業所では、身体障害のある方が無理なく取り組めるよう、さまざまな仕事が用意されています。
身体機能や得意分野に応じて作業内容を選べるため、「自分にもできる仕事がある」という実感が持てるのも大きな魅力です。
ここでは、代表的な仕事内容をご紹介します。
▼ 軽作業系
- 商品の袋詰め・梱包
- 郵便物の封入
- シール貼り
など
▼ パソコン・デジタル系
- データ入力
- ブログ記事作成
- HP管理
- 画像加工・簡単なWeb制作
など
▼ クリエイティブ系
- イラスト制作
- WEBデザイン
- 動画編集
- SNS投稿用コンテンツ作成
など
A型事業所では、バリアフリー設備などの配慮で安心して仕事に取り組める環境が整っています。
自分のペースで、興味のある仕事にチャレンジしてみることで、働く楽しさや自信を少しずつ積み重ねていくことができます。
事業所ごとに仕事内容が異なるため、見学や体験利用を通じて、自分に合った職場環境かどうかを確認することが大切です。
自身のペースで、できることから少しずつ始めてみましょう。
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ご利用までの主な流れ

「利用してみたい」と思ったら、どのような手続きが必要なのでしょうか。
ここでは、利用開始までの基本的な流れを7つのステップで解説します。
- ①情報収集・相談
お住まいの市区町村の障害福祉課や障害者就業・生活支援センター、相談支援事業所で制度の説明を受け、自分に合った事業所を探します。

- ②事業所の見学・体験
気になるA型事業所を見学したり、体験利用を通じて、実際の職場環境や仕事内容を自分の目で確かめてみましょう。

- ③面接・適性確認
事業所で面接を受け、働く意欲や体調、適性などを確認します。
面接に合格すれば次のステップに進みます。

- ④障害福祉サービス受給者証の申請
面接通過後、障害者手帳や医師の診断書を用意し、市区町村の福祉課などに障害福祉サービス受給者証の申請を行います。
審査の後、受給者証が発行されます。
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- ⑤雇用契約を結ぶ
受給者証の取得後、正式に事業所と雇用契約を結びます。契約内容や勤務条件について説明を受け、納得した上で契約を進めます。

- ⑥個別支援計画の作成
支援員と相談しながら、働き方や支援内容を具体的に計画した個別支援計画を作成します。

- ⑦利用開始
支援を受けながら実際に就労を開始します。
定期的に面談や計画の見直しを行いながら、働きやすい環境づくりを進めます。

まずは事業所やお住まいの地域の相談窓口での相談をしましょう。
ご利用には障害福祉サービス受給者証が必要となります。
この流れは一般的なもので、自治体や事業所によって多少異なる場合があります。
失敗しない!身体障害に合ったA型事業所の選び方とポイント

自分に合ったA型事業所を見つけることが、長く働き続けるための鍵です。
特に身体障害のある方は、以下のポイントを重点的にチェックしましょう。
✅ 障害への「合理的配慮」が整っているか
自分の障害特性に必要な配慮が受けられるかは最も重要なポイントです。
- 物理的な環境:スロープ、エレベーター、多目的トイレ、通路の幅など、バリアフリーは万全か。
- 設備:作業台や椅子の高さは調整可能か。PCの音声入力ソフトや拡大鏡など、必要な補助機器はあるか。
- 業務の調整:通院のための休暇取得はしやすいか。体調に合わせて勤務時間や作業量を調整してくれるか。
✅ 仕事内容が自分に合っているか
興味が持てて、自分の能力や体力を活かせる仕事内容かを確認しましょう。
「やってみたい」と思える仕事であることが、働くモチベーションに繋がります。
✅ 支援体制とスタッフの専門性
困ったときに気軽に相談できるスタッフがいるか、体調やメンタル面のサポート体制はどうなっているかを確認します。
身体障害に関する知識や支援経験が豊富なスタッフがいると、より安心です。
✅ 通勤のしやすさ
自宅から事業所までの通勤経路や時間を必ず確認しましょう。
公共交通機関からのアクセスは良いか、送迎サービスはあるかなども重要なチェック項目です。
在宅勤務の可否も確認しておくと良いでしょう。
✅ 事業所の雰囲気
見学や体験利用を通じて、他の利用者の方々がどのような表情で働いているか、スタッフとのコミュニケーションは円滑かなど、職場の空気感を肌で感じることが大切です。
「ここでなら頑張れそう」と思える場所を選びましょう。
よくある質問(FAQ)

最後に、身体障害のある方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
-
身体障害者手帳がないと利用できませんか?
-
必ずしも必須ではありません。医師の診断書や意見書があり、自治体がA型事業所の利用の必要性を認めれば、手帳がなくてもサービスを受けられる場合があります。まずは市区町村の窓口や相談支援事業所にご相談ください。
-
週5日・フルタイムで働かないといけませんか?
-
A型事業所では、必ずしも週5日・フルタイムで働く必要はありません。利用者の方の状況に応じて、勤務日数や時間は柔軟に設定されることが一般的です。ただし、雇用契約を結ぶため、多くの場合、雇用保険の適用を受けるためには「週20時間以上の勤務」が望ましいとされています。
-
A型事業所から一般企業への就職は可能ですか?
-
はい、可能です。A型事業所の本来の目的は、利用者がスキルや自信を身につけ、最終的に一般企業へ就職(一般就労)することです。多くの事業所では、履歴書の書き方指導や面接練習など、就職活動のサポートも行っています。
-
在宅でできる仕事はありますか?
-
はい、増えています。特にPCを使ったデータ入力、Webデザイン、ライティングなどの仕事では、在宅勤務(テレワーク)制度を導入しているA型事業所が増加傾向にあります。
-
車椅子でも通所は可能ですか?
-
バリアフリー対応の事業所が増えています。送迎サービス付きのところもありますので、事業所に事前に確認しましょう。
まとめ|A型事業所で、自分らしい働き方を見つけよう

身体に障害があっても、自分のペースで、安心して働くことは可能です。
A型事業所は、「働きたい」という気持ちにしっかりと応えてくれる場所。
雇用契約のもとで働けるため、社会とのつながりを感じながら、安定した環境で自信を積み重ねていくことができます。
無理をせず、自分の体調や生活リズムに合わせながら、それでも一歩ずつ未来へ進んでいきたい――。
そんなあなたの想いを、A型事業所はきっと受け止めてくれるはずです。
まずは勇気を出して、一歩を踏み出してみませんか。
あなたらしい働き方が、きっとその先に待っています。
📝参考(外部)リンク
就労継続支援A型事業所(全国版)|LITALICO仕事ナビ
就労継続支援A型事業所(京都市)|はたらきまひょ
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