「車いすだから働けない」と諦める前に|安心して通勤し、自分らしく働くための第一歩


車いす生活になっても社会に出たいけど、
しっかり生活出来るか不安・・・。

働く環境は車いすに配慮のある所じゃないと、
なんだか安心出来ないな・・・。
これから車いすを利用しながら社会に出て働きたいけれど、日々の生活や通勤に対して無事に通えるのか、周りに迷惑をかけないかと不安を抱えていませんか。
天候の変化や電車の混雑、駅のバリアフリー環境など、一歩踏み出すには多くのハードルがあるように感じられるかもしれません。
この記事では、そうした車いすでの社会に出る事の不安や心配を考え、少しでも不安を和らげて自分らしく働くための工夫や準備についてお伝えします。
焦らずに、まずはできることから一緒に考えていきましょう。
1車いすでの通勤不安を解消するためのステップや、事前準備の仕方が具体的に分かる。
2自分に合った通勤ルートの探し方や、交通機関でのサポートの受け方の解説。
3職場やA型事業所での環境づくりと、自分の体調に合わせた無理のない働き方の選択肢が分かる。
1.💭車いすでの通勤に不安を感じる要因

・車いすで通勤する時は、様々な不安が生じやすい。
・一つ一つ不安要素を考えて、少しずつ対応できるようにしよう。
車いすを利用しながらお仕事を始めようとする際、最初に向き合うのが通勤に対する不安ではないでしょうか。
慣れない道や混雑する交通機関、急な天候の変化などを考えると、外に出るのが少し怖くなってしまうこともあると思います。
車いすでの通勤を想像するとき、毎朝の通勤ラッシュで他の乗客とぶつからないかという不安や、雨の日にタイヤが滑りやすくなって思い通りに進めなくなるという心配など、具体的な課題がたくさんあります。
ここでは車いす通勤に伴いやすい不安の種類を理解していきましょう。
💭 車いす通勤で感じやすい主な不安
天候による移動のしづらさ
雨や雪の日は、車いすの操作が難しくなったり、衣服や荷物が濡れてしまうことへの不安。
混雑時の周囲への気遣い
通勤ラッシュ時に公共交通機関を利用する際、周囲への配慮や視線など、精神的な負担を感じる方も。
目的地のバリアフリー状況
駅から職場までの道に段差がないか、スロープの傾斜は問題ないか、エレベーターが設置されているかなど、環境面への不安。
このような不安を解消するためには、ご自身の体力や移動のしやすさに合わせたペース作りがとても重要になります。
最初は誰もが不慣れな状態からスタートするものであり、最初から完璧な通勤を目指す必要はありません。
一歩ずつ、ご自身が安心できるルートや方法を見つけていくことが、長期的に働き続けるための土台となります。
通勤に対する不安は、決して不自然なことではなく、多くの方が同じように悩まれているものです。
それぞれの状況に応じた対応策を取り入れながら、少しずつ安心感を積み重ねていきましょう。
2.🍀車いす通勤の不安を和らげる3つのステップ

・車いすで通勤をスムーズに進めるには段階を踏むことが大切。
・ステップに分ける事で、心身の負担を軽くできる。
新しい環境への通勤をスムーズに始めるためには、段階を踏んで準備を進めていくことがおすすめされています。
いきなり毎日の通勤に挑戦するのではなく、ステップを分けることで心と体の負担を大きく減らすことができます。
ここでは、車いす通勤の不安を和らげるために効果的とされる「3つのステップ」をご紹介します。
ご自身がどのくらいの距離を無理なく移動できるか、体調の変化にどの程度対応できるかを確認。
電動車いすのバッテリーの持ち時間や、手動車いすの場合は腕の疲労度をあらかじめ把握しておくことが大切。
通勤する予定の時間帯や曜日を選び、リハーサルとして実際のルートをシミュレーションする。
休日の空いている時間と平日の通勤ラッシュ時では混雑状況が異なるため、平日の様子を確認することが理想的。
仕事現場に向かうまでにどのような交通機関を利用するのかを確認。
不測の事態にも対応出来るように移動手段を複数ストックしておく。
通勤手段を選択する際は、移動距離やご自身の体調、地域のインフラ環境を総合的に考慮することが大切です。
| 通勤手段 | 主なメリット | 注意点・対策 |
|---|---|---|
| 電車(鉄道) | ・運行時間が正確 ・駅員の乗降サポートがある |
事故等の遅延やラッシュ時を避けた時差通勤を事前に職場へ相談しておくと安心。 |
| バス | ・自宅や職場の近くに停まる ・ノンステップバスの普及 |
乗車時に運転手へ降車駅を伝えると、乗り降りがスムーズに対応しやすくなる。 |
| 自家用車 | ・自分のペースで移動できる ・天候の影響を受けにくい |
事務所によって利用出来れば、自分のペースで移動出来るが渋滞しやすいルートを避けるなど最適なルートを確認する。 |
| タクシー | ・ドアツードアで負担が最少 ・悪天候時でも安心 |
毎日使うと費用が高額になるため、自治体のタクシー助成券の活用など費用を抑える対策をする。 |
ご自身の体力や周囲のインフラ状況に合わせて、最適な手段を組み合わせて選ぶことが大切です。
それぞれの移動手段の特徴を捉えていくことで、どの移動手段が最適かが分かりやすくなります。
費用の面でもそれぞれ違ってくるので、抑えたい場合などは考慮しておくと良いでしょう。
3.🔎通勤経路と交通機関のバリアフリー情報を調べるコツ

・車いすで通勤する際には、事前の情報収集で快適に出来る。
・交通機関の対応やバリアフリー情報を確認しておこう。
車いすでの通勤を快適にするためには、事前の情報収集が非常に大きな役割を果たします。
準備を怠ると、予期せぬ段差や階段に遭遇した際に大きなストレスや不安の原因になってしまいがちです。
ここでは、交通機関や通勤経路のバリアフリー情報を効率的に調べ、安心を増やすコツをお話しします。
バリアフリー情報を調べる際、最も頼りになるのが各鉄道会社や自治体が提供している「バリアフリーマップ」です。
🔍 情報収集をスムーズに進めるポイント
経路検索アプリの「車いす設定」を活用する
Google マップなどの地図アプリ等で、階段を避けるルートやエレベーターを優先するルートを検索できる機能を活用する。
よく使う駅のサポート窓口や連絡先を登録する
駅務室の連絡先を控えておくと、ダイヤが乱れたときや急なサポートを依頼したいときに素早く対応しやすくなる。
ヘルプマークなどの視覚的マークを用意する
周囲に見えない困りごとを伝えるためのマークや案内を利用することで、有事の際も周囲に協力を求めやすくなる。
事前の情報収集をしっかり行うことは、通勤時の問題に対する心強いお守りになります。
便利ツールや周囲の力を上手に借りながら、自分専用の安心で安全な通勤マップを作っていきましょう。
📝参考外部リンク
京都市内のユニバーサルデザイン(バリアフリー)情報・マップ|京都市情報館
4.👨🦽車いすでの通勤の5つの事前準備

・車いすで出かける前に、事前の準備をしておこう。
・持ち物や車いすのメンテナンスなど不測の事態にも落ち着いて対処できるようにする。
毎日の通勤をよりスムーズで安心なものにするためには、自宅を出る前からの細やかな準備が大切です。
持ち物やスケジュールのちょっとした工夫が、通勤中の焦りを防ぎ、心にゆとりをもたらしてくれます。
ここでは、車いす通勤の負担を大きく減らすために役立つ5つの事前準備について分かりやすくまとめました。
👨🦽 車いすでの通勤の5つの事前準備
1. 雨対策:車いす用のレインウェアと撥水スプレー
手動車いすの場合は傘を差しながらの運転が難しいため、頭から足元までカバーできる車いす専用のレインウェアが有効的。
荷物が濡れないようにバッグ用の防水カバーを常備しておくのも良い。
2. トイレ確認:通勤ルート上の多目的トイレ位置の把握
移動中や乗り換え駅のどこに多目的トイレがあるかを事前に調べておく。
急に体調が優れなくなった際も、最寄りのトイレの場所を知っているだけで精神的な焦りを大きく抑えられる。
3. 緊急連絡:有事の連絡先やサポート会社の整理
車いすの急なパンクや故障、あるいは体調不良時の緊急連絡先を登録する。
家族や職場だけでなく、車いすのサポートメーカーや地域の福祉タクシーの番号を控えておくと安心。
4. スケジュール調整:混雑時間を避けた時差通勤の設定
一般的に、朝のピーク時を少しずらすだけで駅や公共交通機関の混雑状況は変わりやすい。
無理に満員電車に乗ろうとせず、あらかじめ勤務時間をずらすなど工夫を調整しておくのがおすすめ。
5. メンテナンス:車いすのタイヤと空気圧の日常チェック
週に1回程度、タイヤに異物が刺さっていないか、ブレーキがしっかり効くかを確認する習慣をつける。
あらかじめタイヤにパンク防止剤などを注入しておくこともトラブル予防に効果的。
これら5つの準備を整えておくことで、日々の通勤における不測の事態にも落ち着いて対処できるようになります。
ご自身の体調や通勤ルートに合わせて、まずはできそうな準備から暮らしに取り入れてみてください。
5.💻職場やA型事業所での環境づくりと周囲への伝え方

・車いすで仕事をする時はストレスなく環境を整える事が大切。
・どのように配慮して欲しいかなど、配慮事項は事前に整理しておこう。
車いすでの作業や移動がしやすいよう環境を整えることは、安心してお仕事に集中するために必要不可欠な要素となります。
職場での環境整備を進めるために、まずはご自身がどのような場面で困りやすいかを整理して伝えることが第一歩です。
例えば、「机の高さが車いすと合っているか」「通路に物が置かれておらず、車いすがスムーズに通れる幅があるか」といった点を確認します。
また、避難経路の確認や、災害時に誰がサポートしてくれるかという緊急時の役割分担についても、あらかじめ周囲と共有しておきましょう。
✏️ 周囲へ希望を伝えるときのポイント
「できること」と「手助けが必要なこと」を明確にする
自身でスムーズに行える作業と、物理的にサポートを借りたい部分(高いところの物取りなど)を整理しておく。
具体的な改善案を提案する
「デスクの高さを上げてほしい」「通路を通りやすくしてほしい」など、周囲が行動に移しやすい具体的な内容を丁寧に伝える。
お互いに感謝と気遣いを持つ
無理な要求をしたり、すべてを自分だけで処理しようとしたりせず、相談を重ねながら一緒により良い環境を作る。
職場での適切な環境づくりと適切なコミュニケーションは、毎日の通勤モチベーションを高める大きな原動力となります。
一人で我慢を続けるのではなく、対話を重ねることで、より働きやすい空間はいくらでも作っていくことができます。
快適なワーキングライフを送るためにも、周りの日々を支える方々とのコミュニケーションや感謝を忘れないようにしましょう。
車いすを利用する人への配慮や環境整備の相談もしやすいため、無理のない働き方を実現しやすい環境が整っている。
※作業内容や支援の方法は事業所ごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。
6.👩🦼車いすで働くみなさんの体験事例

・車いすで実際に働いている方々の具体的なエピソードをご紹介。
・相談による意見交換と、車いすの生活に上手に向き合うことが仕事を長く続ける秘訣。
実際に車いすを利用しながらお仕事や通勤を続けている方々は、どのような不安を乗り越え、どのように工夫をしているのでしょうか。
ここでは、実際に車いすで仕事を活躍出来ている2つのケースに分けてご紹介します。
他の人の工夫や心身の変化のストーリーを知ることで、これからの生活設計に役立つヒントが見つかるはずです。
相談して生まれた、心地よい通勤とデスク環境(Mさん・30代)
下肢の障がいがあるMさんは、車いすでの通勤を始めた当初、朝のラッシュ電車での移動だけで毎日体力をほとんど消耗していました。
電車の混雑や周囲への気遣いや事業所のデスク環境など、働き続けるのは難しいかもしれないと感じていました。
そこでMさんは、通所しているA型事業所の担当スタッフに車椅子の悩みを相談しました。相談を受けた事業所では、すぐに以下のような具体的な見直しを一緒に行ってくれました。
・勤務時間の変更:ラッシュ時を避けられやすい時差通勤の導入
・通路スペースの確保:移動しやすいように、事業所内のレイアウトを変更
・机のカスタマイズ:車いすで作業しやすいように、高さが調節できる専用デスクを手配
日々感じてた不安が解消され、毎日の体力の消耗が半分以下になり、親身に対応してくれて本当によかったと思われています。
体調を最優先に考え、無理のない働き方を見つけた(Sさん・20代)
脊髄損傷により車いす生活を送るSさんは当初、早く自立をしなければという焦りから片道30分以上かかる企業でのフルタイム勤務に挑戦していました。
しかし、毎日の長い移動時間や段差、雨の日の移動負荷などにより、肩や腕に徐々に慢性的な痛みが生じるようになり、体調を崩す影響が出てしまいました。
これ以上の無理は禁物だと気付いたSさんは、自宅から近くバリアフリー環境が徹底されたA型事業所へ移籍することを決意し、新しい職場では以下のように自分のペースに合わせた働き方を組み立て直しました。
・短時間勤務から開始:まずは1日4時間の勤務から始め、通勤負担を最小限にする
・自宅近くの事業所を選択:段差が少なく、アクセスの良い平坦な通勤ルートで通える場所を厳選
・定期的な面談体制:肩や腕の痛み、疲労の蓄積状況について、日頃からこまめにスタッフに共有
以前は限界まで無理をしていましたが、今は自分の体に耳を傾けられるようになり、無理のない働き方を学びました。
MさんとSさんの事例は、どちらも一人で抱え込まず、周囲に相談して環境を整えることがいかに大切かということが共通しています。
ご自身の体や心から発せられるサインを無視せず、適切な環境を求めることは、決してわがままではありません。
このような具体的な体験を参考にしながら、ご自身にとっても最も負担の少ない、心地よい働き方を模索していきましょう。
7.❓車いす通勤に関するよくある質問

車いすでの通勤や仕事探しを検討する際、多くの方が同じような疑問や悩みを抱くものです。
事前によくある質問とその回答に目を通しておくことで、不安を和らげ、より具体的なイメージを持ちやすくなります。
Q雨の日の車いす通勤はどうすればいいですか?
+
またタイヤが路面を滑りやすくなるためメンテナンスをしたり、普段よりも移動時間を20〜30分程度多めに見積もって出発することをおすすめします。
Q電車やバスに乗る際は、事前の連絡が必要ですか?
+
しかし、混雑する駅や乗換が複雑な駅を利用する場合は、あらかじめ「○時頃に利用します」と伝えておくことで、スロープの設置や移動サポートが非常にスムーズになり、待ち時間を短縮できます。
QA型事業所は車いすでも問題なく通うことができますか?
+
心配な場合は、事前見学の際にご自身の車いすで通路や机などの使い心地を確かめてみることをおすすめします 。
Q通勤中に車いすがパンクしたらどうすればいいですか?
+
また、予備として携帯用のパンク修理キットをカバンに入れておくか、急な故障時に駆けつけてくれる車いすのサポートメーカーや福祉タクシーの連絡先をスマートフォンに登録しておくと、慌てずに対応できます。
最初は誰でも分からないことばかりで、たくさんの疑問が浮かぶのが当たり前です。
少しずつ疑問を解決していくことで、心の中の不安が安心感へと変わり、一歩を踏み出す勇気が湧いてくるでしょう。
8.🌈まとめ:車いす通勤の不安を安心に変えて

📝 今回の記事のまとめ
・焦らずにスモールステップ(移動のシミュレーションなど)を大切に、ゆっくり始める。
・通勤経路のバリアフリー情報や多目的トイレの位置を、アプリや現地で事前に確認しておくと安心。
・雨具の用意や時差通勤の調整など、5つの事前準備を整えて毎日のゆとりを確保。
・職場やA型事業所の周囲の人たちに手助けしてほしいことを前向きかつ具体的に伝える。
・無理をして悪化させないよう、自分の体調から発せられるサインを最優先にする。
・お仕事探しや通勤のスタートラインとして、サポート環境が豊富なA型事業所の活用。
通勤は毎日の生活に深く関わるからこそ、ご自身の心と体の健康を第一に考えることが最も重要です。
一気に完璧な状態を目指す必要はありません。今日できる小さな準備を一つ見つけ、試してみることから始めてみませんか。
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