難病を抱えながら働くには?職場への配慮の伝え方・相談方法・安心して働くためのポイント


自分の体調に配慮のある仕事がしたいけど、
職場に自分の体調や病気のことを、どう伝えればいいのかな?

仕事をする上で配慮が欲しい事を言ったら、
わがままだと思われないか不安・・・。
難病を抱えながら社会復帰や新しい仕事への一歩を踏み出そうとするとき、このような不安を心の中で抱えてはいませんか?
ネットで情報収集をすると否定的な意見やネガティブなニュースに心を痛めてはないでしょうか。
周囲に理解してもらい、安心して働くための配慮を伝えるには、適切な伝え方を身につけましょう。
この記事では、ご自身の状況を整理し職場と対話を重ねる事で、配慮事項を理解してもらいながら自分らしい働き方を見つけていくための具体的なステップを丁寧にご紹介します。
難病を抱えながら働く不安を和らげるために、職場へ適切な配慮事項を伝える方法を解説。
自身の体調や特性を分かりやすく整理し、職場に伝えるまでの具体的なステップを解説。
無理なく働ける環境を整えるコツや、一般就労も目指せる「A型事業所」の選択肢も紹介。
1.💖 配慮を伝える事で得られる大きな安心事

・難病を持ちながら社会復帰を目指すには様々な不安が伴うもの。
・包み隠さず配慮が欲しい事をしっかり伝える事は様々なメリットがある。
難病という目に見えにくい特性を持ちながら社会復帰を目指すとき、様々な不安を感じてはいませんか。
周りに迷惑をかけてしまわないか・体調の波を理解してもらえるのかと、一人で悩み込んでしまうこともあるでしょう。
しかし決して一人で抱え込む必要は無く、ご自身の状況や必要なサポートについて職場へ適切に伝えることは、決して甘えやわがままなどではありません。
自身が持っているスキルを発揮し、長く安心して働き続けるためのとても重要なプロセスになります。
まずは、配慮を伝えることがなぜ大切なのか見ていきましょう。
心身の負担を和らげ、無理な悪化を防ぐ
不調を隠して働き、体調を崩してしまうリスクを大幅に下げることができる。
職場(上司や同僚)との信頼関係が築きやすくなる
事前に特性が伝わっていれば、職場側もサポートの手を差し伸べやすくなり、信頼関係を築きやすい。
自分の得意な業務に集中し、自信を高められる
苦手な環境や体への負担を減らすことで、仕事の質が向上し自身の向上にも繋がる。
このように、自分から配慮を伝えることは自分のペースで働き続けるための重要事項になります。
決して自分を責めたり、引け目を感じたりする必要はありません。
寧ろ、万が一の時にどのような対応をして欲しいか職場側も把握しておくことで、お互いの信頼関係にも影響します。
2.💬 職場に配慮を伝えるための3つのステップ

・配慮して欲しいことはしっかり伝えないと相手には伝わらない。
・何をして欲しいかを具体的に話せるようにステップ毎に進んでいこう。
配慮して欲しい事項を伝えたいと思っても、何から話せばいいのだろうと悩んでしまうことはありませんか。
頭の中だけで考えていると、不安がどんどん大きくなり、なかなか一歩を踏み出せないこともあります。
そこで、伝えたいことを一度整理してみるのがおすすめです。
これからご紹介する「3つのステップ」に沿って考えていくことで、自分の気持ちや必要な配慮を無理なくまとめやすくなります。
このステップは、職場へ伝える内容を整理するだけでなく、ご自身の体調や働き方について改めて見つめ直すきっかけにもなります。
現在の自分の状態を客観的に分析する
体調や気分の変化、動きやすい時間帯を書き出し、自分の傾向を整理することで、必要な配慮が見えやすくなる。
自分で出来ることと、お願いしたいことを伝える
自分で工夫していることと、職場にお願いしたい配慮を合わせて伝えることで、具体的な対応や信頼性につながる。
伝える相手とタイミングを検討する
信頼できる上司や人事担当者を選び、落ち着いて話せる時間と場所を確保して相談する。
あくまで一例ですが、この基本的な3つのステップを踏むことで、自身の考えがしっかりと整理され、話し合いのときにも言葉に詰まりにくくなります。
実際に書き出す事で、出来る事と配慮が欲しい点が分かりやすくなり、何を伝えたいのか見えやすくなります。
相談相手の様子も伺いながら、自分のペースを最優先にしながら、ゆっくりと進んでいきましょう。
3.📄 自分の状況を整理出来る「状況整理シート」の作り方

・頭の中で整理をすると、いざという時に言いたい内容が出にくい。
・シートに記入して見える化することで、今の状況や、伝えたい内容が分かりやすくなる。
頭の中で考えた内容は、日が経つと忘れてしまうこともあり、いざという時にしっかり伝える事が難しい事もあります。
自分の状況や伝えたい事を目に見える形にしておくことで、職場の人に何を配慮して欲しいか明確に伝えることができます。
内容を纏めておくことで、面談のときに何を言おうとしていたか忘れてしまったという焦りを防ぐことができます。
【状況整理シート】に書き込む基本項目一覧(一例)
| 整理する項目 | 具体的な内容の例 | 職場への伝え方のヒント |
|---|---|---|
| 病気や障がいの特性 | 急なだるさや特定の箇所に痛み有り など | どの時期に症状が出やすいか、どこまでの範囲なら平気かを纏める。 |
| 自身で実践中の工夫 | こまめなストレッチの実施、服薬の時間の徹底 など | 自分自身でもしっかり対処している姿勢を示す。 |
| 希望する配慮事項 | 月1回の通院のための休暇や車いす対応の作業環境 など | 具体的で、職場が対応しやすい提案を心がける。 |
シートに書き出してみることで、今の自分に何が必要なのかに気づくこともできます。
職場選びをされる際や、これから福祉サービス等の活用を検討される場合において、 作業内容や支援の方法は事業所ごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。
シートは他にも知ってもらいたい事や、書き留めておきたい事など内容を追加するのも良いでしょう。
4.💡 理解を得られやすくする為の5つの対話ポイント

・職場側の理解を得られやすいような伝え方を心がける。
・職場側の意見もしっかり聞いて、お互いに理解を深められるように努める。
いざ上司や担当者と向き合うとなると、緊張で言葉が詰まりやすくなると思われそうですが、もう一度何を伝えたいのかを整理しましょう。
配慮事項を伝える事で大切なのは職場の人にこれからも長く安定して働くために自分らしく働きたいという前向きな気持ちを伝えることです。
ここでは、お互いの理解を深め、前向きな対話を進めるために意識したい5つのポイントをご紹介します。
これらのポイントに沿って対話をし、内容がしっかり伝わることで今後の働き方にも繋がります。
専門用語を避け、日常の言葉で分かりやすく伝える
病名だけでは相手に伝わりにくい場合がある。
症状や仕事で困る場面、必要な配慮を日常の言葉に置き換えて伝えることで、理解を得られやすくなる。
出来ない事とセルフケアをセットにする
「〇〇は難しい」だけではなく、「〇分ごとに水分補給をすれば作業しやすくなる」というように、自分で行っている工夫も一緒に伝えることで安心感につながる。
求める配慮は具体的で実現しやすく伝える
「できるだけ配慮してください」ではなく、「第2木曜日は通院のためお休みを希望します」のように、具体的な内容にすると職場も対応しやすくなる。
感謝の気持ちと、自分にできる貢献を伝える
配慮への感謝を伝えたうえで、その分仕事にしっかり取り組めると前向きな姿勢を示すことで、お互いに良い関係を築きやすくなる。
相手の意見も聞き、対話を重ねながら調整する
職場側にも事情がある場合も。相手の考えを聞きながら、お互いに無理のない方法を一緒に探していく姿勢が、継続的な配慮につながる。
これらのポイントを少し意識することで、お互い納得のいくような相談結果になりやすくなります。
気を付けたいのは、自分の意見を一方的に受けてもらおうとせずに、お互いの意見をしっかり交える事です。
双方が納得する事で、今後の関係性も良好に保つことが出来ます。
対話は一度きりで終わるものではありません。 状況の変化に合わせて、その都度調整や面談をしていきましょう。
5.🤝 自分のペースで働ける「A型事業所」という選択肢

・A型事業所は、支援を受けながら雇用契約を結んで働くことができる就労支援制度。
・体調に配慮した設備や制度があり、地域による最低賃金が保証されるため社会復帰にもつながる。
現代の社会において、障がい者雇用の理解は広まりつつありますが、中には未だに配慮を受けて貰えにくい企業もあるのも事実です。
そのような企業で働く時に不安を抱えている方に、ぜひ知っていただきたいのが就労継続支援A型事業所という就労環境です。
難病や障がいをお持ちの方々が、サポートを受けながら雇用契約を結んで働くことができる福祉サービスです。
ご自身のペースや体調にしっかりと配慮してもらいながら、無理なく社会とのつながりを持つことができます。
| 比較項目 | 🌱 就労継続支援A型事業所 | 💼 一般就労 |
|---|---|---|
| 💻働き方 | 体調や障がい特性に配慮を受けながら働ける | 企業ごとの就業ルールに沿って働く |
| 🤝サポート体制 | それぞれの症状に合わせたサポート体制 | 会社によって支援体制が異なる |
| 📄仕事内容 | 個人の能力や体調に合わせて調整されやすい | 担当業務を継続的に行うことが求められる |
| 🕒勤務時間 | 原則4時間の短時間勤務 | フルタイムなどの長時間勤務 |
| 🍀体調への配慮 | 休憩や通院などを相談しながら調整しやすい | 配慮は受けられる場合もあるが企業ごとに異なる |
| 💬相談できる相手 | 支援員・サービス管理責任者など | 上司や人事担当者が中心 |
| ✨一般就労へのステップアップ | 働く経験を積みながら一般就労を目指せる | ー |
作業内容や支援の方法は事業所ごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。
このように、A型事業所は最低賃金も保証されながら、短時間で無理なく働ける環境が整っています。
体調が不安定な日には相談の上で休憩室で休むこともでき、事業所によっては在宅ワークも可能な点も大きなメリットです。
A型事業所を利用する事で、自分の体調に合わせた働き方を掴みつつ、明確な目標を持つことでそれを実現するための準備や訓練をする場所です。
📝参考外部リンク
A型事業所から一般就労へ転職できる?一般就労との違いや利用の流れを解説
6.🍀 実際の働き方の変化を感じた2つの体験事例

実際に難病を持ちながらお仕事を続けている方々は、どのような不安を乗り越え、どのように工夫をしているのでしょうか。
実際に相談したり配慮事項を伝えた事で安定して働けている方のエピソードからヒントを探してみましょう。
異なる道を歩んだお二人のエピソードには、ご自身を大切にしながら働くための大切なヒントがたくさん詰まっています。
🌈 自分の体調と向き合いながら一歩を踏み出した方のエピソード
体調の波の激しさを我慢せずに、支援員への相談などで少しずつ続けられる自信を取り戻せたAさん
膠原病を抱えるAさんは、日によって強いだるさや関節の痛みに悩んでいました。
当時抱えていた悩み
作業中に指先の痛みが強くなることがあり、同じ作業を続けて行うのが辛いと感じていました。
少しずつ始めたこと
休憩を挟みながら作業を続けたいとスタッフと作業内容の相談を重ねました。
現在の変化
不調をそのままにせず、小さなことでも相談できたことで、自信を取り戻しながら作業をすることが出来ました。
無理をしてしまって体調を崩した経験から、働き方を見直して回復したBさん
突発的な腹痛やだるさが伴う炎症性腸疾患を抱えるBさんは、以前の職場で周りに気をつかい、無理をしてフルタイムで頑張っていました。
当時抱えていた悩み
周囲に持病による体調の波がある事を言えなかったことがストレスとなり、徐々に病状が悪化してしまいました。
少しずつ始めたこと
自分の健康を一番に守る事を決め、 短時間から雇用契約を結んで働けるA型事業所を選択し、事前に持病の配慮事項を伝えました。
現在の変化
事務所側の意見もあったので、双方が納得する対応にまとまり、安定した作業を続けられている事で、自分の経験や身につけたスキルを活かせる企業への就職活動に挑戦しています。
お二人の事例を見ていくと、自分の不調を放置せず、早めに周囲に頼ることがいかに大切かが分かります。
隠さずに不調を伝えることは、長く安定して働き続けるための前向きな行動だと考えられています。
ぜひ周りの支援員や信頼できる人を頼って、ご自身の状態を少しずつ伝えてみましょう。
理解してもらえる環境に身を置くことで、働くことへの不安は、少しずつ安心へと変わっていきます。
7.❓ よくある質問(FAQ)

難病を抱えながら新しく社会復帰を目指すとき、頭の中にたくさんの疑問が浮かんでくるのはごく自然なことです。
ここでは、同じように悩む方々から多く寄せられるご質問にお答えします。
不安を解消するためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
Q1.職場に病気や障がいのことを伝えると、不利に扱われませんか?
A. 障がいや難病の特性を理由にした不当な解雇や、不利な扱いをすることは法律で固く禁じられています。
また、障がいや病気のある方が働きやすくなるために、職場側が必要な調整や工夫を行う合理的配慮が推進されています。
職場側の対応に不安が生じた場合には、ハローワークの専門窓口や、お近くの相談支援事業所へ相談しましょう。
Q2.配慮を求めることは「わがまま」や「甘え」と思われませんか?
A. ご自身の特性を職場へ明確に共有することは、無理な体調悪化を防ぎ、長くお仕事を頑張り続けるために不可欠な手順です。
職場側に「配慮をいただければ、自分の得意な分野をしっかりこなせるようになれる」と前向きに伝えるのがポイントです。
職場の方も、具体的にお手伝いすべき部分が分かることで、シフト調整や業務の役割分担がしやすくなるため、お互いのメリットになります。
Q3.日によって体調が変わりやすいのですが、どう伝えればよいですか?
A. 予め体調の波があることを、具体的な不調のサインと一緒に伝えておくと安心です。
例えば、「気圧の低い日はだるさが強く出やすい」や「顔色が優れないときは一時的に休養が必要」といった目安を伝えてみましょう。
また、急な体調不良でお休みや遅刻をする場合の連絡手段を事前に職場と確認・取り決めしておくことで、急な変動があってもお互いに落ち着いて対応できるようになります。
疑問や不安は、一つずつ丁寧に解消していけば徐々に小さくなっていくものです。
手続きや制度の内容について分からないことがあれば、一人で悩まずに、窓口のスタッフなどに気軽に質問してみてください。
自分の生活をサポートするためのさまざまな仕組みが、思っているよりも身近な場所にたくさん用意されています。
安心して有効活用出来る制度を見つけながら、少しずつ前に進んでいきましょう。
8.🌈 まとめ:自分らしく働く一歩を見つけるために

難病を抱えながら働くことは、決して簡単なことばかりではないかもしれません。
ご自身の健康を守りながら安心して働き続けるためには、必要な「配慮」を正しく伝えることが大切です。
自分の体調や困りごとを適切に共有することで、周囲も必要なサポートをしやすくなり、無理のない働き方につながります。
最初から完璧に伝えようとする必要はありません。
少しずつ対話を重ねながら、お互いに理解を深めていくことが、働きやすい環境づくりへの第一歩です。
自分らしく安心して働き続けるためにも、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、自分に合った伝え方を見つけてみてください。
その一歩が、これからの仕事や暮らしをより前向きで充実したものへとつなげてくれるはずです。
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難病をお持ちで働きたい方や、働き続けることに不安がある方は、専門の相談窓口を活用するのもおすすめです。
困ったときは、京都難病相談・支援センター/京都府ホームページ(外部リンク)をぜひご活用ください。
📝参考(外部)リンク
【全国】就労継続支援事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ↗
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